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西原宏一_メルマガ取材記事
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

ベージュブックで緩和期待も少し後退
リスク回避強まるかクロス円も注視

2012年08月30日(木)17:05公開 (2012年08月30日(木)17:05更新)
持田有紀子

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 昨日の欧州時間はユーロ買いで始まった。ユーロクロスも上昇してのユーロ全面高であった。ユーロドルは上がってきて1.2550を越えてきたが、目指すは23日につけた戻し高値である1.2588である。そのポイントが重要なレジスタンスを与えていることも同じである。

 1.2590で買い戻しのストップ注文を置いて、売ってみるというのがテクニカル面からの要請。私もさっそく1.2555で売ってみた。完全な逆張りなので、すぐに落ちるとは思っていない。欧州時間を飛び越して、ニューヨーク勢の参入までも待たなければならないかもしれない。

 相変わらず株価も債券相場も小動きが続いていて、なかなか材料難である。マーケットの方はすでに月末のジャクソンホールに始まる一連の重要イベントに関心が向いてしまっているようだ。アメリカのGDPの改定値などにはやはり反応も薄かったが、独伊首脳会談からのニュースが出てきた。

 メルケル首相がESMへの銀行免許の付与について難色をしめしたことに対してはユーロ売りで反応した。言っている内容は同じなのに、やはり欧州の信用不安の解決から遠のくという不安もあったのだろう。ユーロドルは1.25台の前半までゆるんだが、でもそれがせいぜいであった。

 その後はまずまず小動きとなってしまい、ポジションを動かすこともできない。私が密かに期待していた石油在庫報告だが、あいにく在庫量が予想よりもはるかに多かった(苦笑)。それで原油価格は軟化し、ミニ・リスクオフの形となった。しかし米国株などに与える影響は軽微で、ゆえに為替相場も反応薄。

 私は早起きしてニューヨーククローズを見たが、公表されたベージュブックでは追加緩和を必要とされるほどの警戒感のないものだったことから、緩和期待は多少なりとも払しょくされる形となった。かといってドル買いが強烈に起こるわけでもなく、ユーロドルは1.25割れを見せるわけでもない。私は1.2528で買い戻して、アジア時間に控えた。

 今日はアジア株が安い。インド株、中国株も安値攻め。いやおうなく日本株も安い。日経先物は今週の安値であった8980円を下回ってきて、なかなか値を戻せないでいる。ジャクソンホールを明日に控えて、さすがにその講演の中で新規の政策が打ち出されないかもしれないという現実を振り返っての反省でポジション調整が出てきたのかもしれない。

 リスク回避の流れになりそうなところだが、ユーロドルやユーロ円はそれほども値崩れしていない。私としてはユーロドルが1.2550を越えてきたら再び売り込もうと思っているが、ニューヨークオープンの前までに戻らなかったら、多少安くてもショートに振ろうと思っている。

 米国株も安値攻めから始まるだろうが、それがいつまで続くかに要注意である一方で、一段安するようならばユーロ円やドル円といった円ものも売っていきたいところである。株価もここ1カ月ほど、動かないでパワーを貯めているところである。できれば明日の注目イベントを待たずにポジションを作っておきたいものである。


日本時間 17時00分
 


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