2012年も残りあとわずかとなりましたね。あわただしく日々を過ごしていらっしゃる方も多いのではないでしょうか? いろいろなことがあった1年だと思いますが、ここでは、為替マーケットやFX業界の動向、ザイFX!の話題などを中心に2012年を振り返ってみたいと思います。
■2012年の為替マーケットはどんなことが?
はじめに、マーケット動向から。
2012年は、2011年に続き、世界的な景気後退が叫ばれるなか、米国、EU(欧州連合)、中国、日本、豪州など主要各国の中央銀行が次々と金融緩和を推し進めた1年でした。
また、ギリシャやスペインをはじめとした欧州債務問題、6月に行われたギリシャ再選挙、11月に行われた米大統領選挙、年末にかけて懸念が高まった米財政の崖問題、日本の衆議院解散・総選挙なども忘れられないトピックではないでしょうか?
マーケットへの影響はさまざまでしたが、ここでは特に印象的だったものを中心にピックアップし、2012年のマーケットの変遷を振り返ってみましょう。
■2月14日の日銀バレンタイン緩和♪
まず、2012年冒頭の出来事として忘れられないのが、2月14日(火)に発表された日銀の追加緩和、いわゆるバレンタイン緩和です。ネーミングが印象的でしたので、記憶にある方も多いのではないでしょうか?
その内容は、おもに10兆円規模の追加緩和とインフレ率1%を目指すという異例のもの。特に後者については、実質的には日銀がインフレ・ターゲット制を導入した!? と注目を集めました。
【参考記事】
●ついに日銀が本気に! 大胆な決定を市場は好感し、全体的に円安が進みそう(2月16日、今井雅人)
●「円キャリー」復活の環境も整ってきた!ドル/円の上昇基調は徐々に鮮明になる!!(2月16日、西原宏一)
当時、マーケットの動きもなかなかハードでした。
バレンタイン緩和実施後、2011年から続いていた超円高状態(2011年10月、米ドル/円は史上最安値である75.30円台まで下落)を脱し、3月にかけては急速に円安が進みました。
2月1日(水)に76.00円台をつけた米ドル/円は、2月14日(火)の10兆円規模の追加金融緩和(バレンタイン緩和)を経て、3月15日(木)には84.10円台にまで急上昇!
わずか1カ月半ほどの間に、なんと8円以上も上昇したんです! 米ドル/円にしてはかなりの動きではないでしょうか?
(出所:米国FXCM)
改めてチャートを見ると、凄まじい上昇っぷり!
日銀のバレンタイン緩和は大成功? このまま超円高局面を脱することができるのか? と思われましたが、その後は、スペインやギリシャを中心とした欧州債務問題に対する懸念や米景気回復期待の後退、中国経済成長の鈍化などの影響を受け、マーケットはリスク回避ムードが高まる展開に…。再び流れは、円高へと向かいました。
次に、忘れてはならないのが…
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