月曜日に大きく下落した米国株の動きをもって、昨日のアジア時間ではややリスク回避気味の動きが先行した。ドル円は急落こそしないものの、94円台の前半で張りつきのまま、短期的なショートカバー以外は積極的な買いも出てこない様子。
私としては94円台の後半、少なくとも94.75アッパーで売りたいと思って構えていたのだが、ぜんぜん上がっていかなかった。ユーロドルもずっと1.28台でスタックした状態が続いて、これもセル・オン・ラリーできない。
欧州時間の始まりは、ドル円は94.20あたりで、ユーロドルは1.2860あたりで始まった。しばらく小動きの時間が続き、アメリカの経済指標の時間となった。耐久財受注も住宅価格指数も良いものが並んだが、あまりパッとした反応はない。
ドル円はまったく上がらずで、ユーロドルもぴょんと跳ねることはあっても1.29台に乗せることはなし。何もしないで寝るのもシャクなので、ドル円の94.80とユーロドルの1.2915で売り注文を出しておいた。どちらも20ポイント外側で買戻しのロスカット注文をいっしょに出した。
昨日のユーロドルのレンジは一日を通じても50ポイント余りで、ほとんど動かなかったといえよう。当然、私の売り注文も出来ていない。米国株が強く反発した割には、為替相場でのリアクションは小さかった。東京時間のお昼過ぎにドル円は94.90近辺まで上昇したが、あまり勢いを感じるような値動きでもない。
それにしてもキプロス問題で当面の決着がついたというのに、ユーロは安いままだ。ユーロドルは1.28台の域を出ない。昨日の安値である1.2827が今年の最安値だったが、欧州時間にはいってくるとこれを下回って更新してきている。ドル高なのだと言ってしまえばそれまでだが、円とポンドで急激なドル高が進んだ後で、これから追随したがっているのを暗示しているようでもある。
ユーロは昨年の7月末のドラギ総裁の「なんでもやる」発言で反発したのだが、その直前の安値は1.2042だった。そして今年の2月のはじめにマックス戻しが訪れて、それが1.3710。その半値押しが1.2876なので、それよりも下回っている現在としてはユーロ売り圧力が強まってくるのも不思議ではない。
リスクテークのほうに目が行っているので、ついつい株高に誘われてユーロ買いなどをしたくなるものだが、ユーロドルなどは1.25台も切り込んで来ることも考えられる。
今晩も株価次第のマーケットとなるだろう。米国株は今年の最高値ゾーンに張りついているので、まだまだいくらでも買いが出てくる余地がある。つまりリスクテークには傾きやすいということだ。
経済指標も出るので、それには相応に対処しなくてはいけないが、イースター前のグッドフライデーを控えているので、相場は動きが鈍くなってくるだろう。よほど大きな外部環境の変化がなければ、私としては為替ポジションを積極的につくっていくのは差し控えたいところだ。
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