(「フリーアナ&FXトレーダー・大橋ひろこ(4) FXで儲かるようになった理由を教えます!」からつづく)
みなさん、こんにちは、葉那子です。
今回から、また新たなゲストのご登場です。
先日、お話をうかがってきたのは、27歳の兼業トレーダー、ひろぴーさん。
個人投資家のオフ会で、私も参加している「FX友の会」の発起人の奈那子さんに「すごい勉強家でおススメ!」とご紹介していただき、なんとご自宅にお邪魔して取材をさせていただきました!
年齢も近く、何より平日は会社員としてお仕事をされている兼業トレーダーということで、今の私には参考になるお話がたくさん聞けました。
27歳の兼業トレーダーは、スイングトレードで負けなし!
ひろぴーさんのトレードスタイルは、数日間ポジションを保有するスイングタイプ。
今のトレードスタイルを確立されたという2012年7月以降は、2012年9月のマイナス1%の負け越しを除いて、毎月プラス収支という安定したトレード成績を収めている方です。
レバレッジはほぼ1倍で、1回のポジションの最大損失は1~2%程度に抑え、月に1000pipsで3~10%のリターンを目標とする、ザ・堅実トレーダー。
チャートの確認は朝の出勤前に30分、お昼に携帯で30分、そしてロンドン市場が始まる16~17時頃に30分と、普段のお仕事の合間をうまく使って相場をチェックしているそうです。
帰宅後はもちろんチャートを見ているそうですが、細かくトレードをするタイプではないため、基本的にはあまり手を出さないとのこと。
夜はもっぱら、お酒を片手にトレーダーのお仲間さんとスカイプチャットをしているという、何とも羨ましいトレードスタイル!(笑)
とても気さくに、明るくいろんなお話をしてくださったひろぴーさんですが、今にいたるまでの道のりは決して平たんではありませんでした。
失敗しながらも、諦めることなくFXに真剣に取り組み、今でも常に向上心を持って相場と向き合っているひろぴーさんの説得力あるアツいお話に、引き込まれるように聞き入ってしまいました。
というわけで、今回の取材時間は、いつもより長めになったので、自分の中でも整理をしながら、ここでみなさんにもご紹介していきたいと思っています。
まずは、ひろぴーさんの投資歴からうかがいました。
ライブドアショック直前に売り抜けた!
FXを始めたのは2010年8月で、FX歴は約2年半。
「もともと株をやっていたんですが、その後、CFDをちょっとやって、本格的にFXを始めたのがその頃でした」
【参考記事】
●CFD比較! おすすめのCFD口座&国内の全CFD口座を紹介
ひろぴーさんが最初に投資の世界に入ったのは、株から。
ダウや日経平均などの指数先物をメインにトレードをしていたそうですが、その後、CFDでは金や原油なども始め、あっという間に資金がなくなったそうです…。
「一番初めは大学生の時。2005年、ホリエモン(堀江貴文、株式会社ライブドア元代表取締役社長)が捕まる3、4カ月前に、ライブドアがグイグイ上がっている時に買って買って、他の株では損をしたんですが、合計でプラス30万円くらいになりました。
大学生でアルバイトして貯めた30万を元手に始めました。
運よくライブドアを400~500円くらいで買って、たまたま授業をサボった時に、寝坊して起きたらすごく上がっていたので、売ったらそこがど天井だったんです(笑)。
それが一番初めの株の経験ですね」
ところが、みなさんもご存知、この後2006年1月に、ライブドアの粉飾決算などをめぐる証券取引法違反の容疑で、東京地検特捜部がライブドアなどに強制捜査を行い、株式市場は暴落。いわゆるライブドア・ショックが起こったのです。
ニュースでこのことを知ったひろぴーさんは、当時を振り返り、「全部売り抜けていたので、そこですっごい冷や汗をかいてやめました、恐くなって」とおっしゃっていました。
これがひろぴーさんの投資デビューとなったわけですが、実は投資に興味を持ち始めたのは、もっと遡ること中学1年生の時でした。
「中1のときは、ちょうどITバブルだった1998年です。
新聞の東証1部を見ていて、NTTドコモやKDDIといった株が、1株300万円という時代。
当時、中学生だった時に、これを買ったり、あれを買ったりとシミュレーションをしながら、勝ったら1人でニヤニヤしてました。
その時、ニュースを見ていて、ITバブルって儲かるものなんだなっていう印象を持っていたので、とりあえず大学生になったらやろうと思っていました。
そしてこの5、6年後、やっとバイトで貯めたお金で、株を始めたわけです。
なので、一番初めのきっかけはというと、実は中学生の時なんです」
その時の株の利益と、バイト代を合わせると、大学生にとっては大金の70~80万円ほどあったそうで、買い物や飲食でぱーっと使ってしまったそうです。
その後、投資はまた社会人になってからやろうと思っていたということで、実際、再び投資の世界に戻ったのが、社会人になって半年ほど経った7月頃。
最初はレバレッジ10倍以上で、結局60万円→10万円に
お給料と初めてのボーナスを合わせて、ちょうど60万を元手に、今度は株ではなく、FXをスタートしたひろぴーさん。
「初めは米ドル/円のボリバン(ボリンジャーバンド)だけ見てて、1σも2σもわからなくて、とりあえずFX会社で開いたチャートで、2σでやってるつもりが1σでした(笑)
1σにタッチしたらじゃんじゃん逆張りをしていました。
そこまでレバ(レバレッジ)をガンガンには張ってはいなかったんですけど、結構、慎重な性格なので、だいたい10倍くらいでした。
それでも2カ月くらいで80数万円くらいまでいきましたね」
と自身は言っていましたが、今から比べるとかなりリスキーな取引だったようです。
「基本、1回のエントリーは1万通貨だったんですが、ひたすらナンピンしてたんで、一番ポジションが膨れてる時は、20万通貨くらいまで膨れてたかもしれないです。
逆張りを繰り返して、80万円まで行って、また60万円くらいまで戻って、ウロウロしてて。
そこに何かのニュースですかね。全然覚えてないですけど、2010年12月に10万円とかになって青ざめました。
あー遂にひっかかったか、みたいな」
最初こそ順調に資金が増えていったのですが、やはりご自身でも無茶なトレードをやっているという自覚はあったようです。
ついに資金が6分の1にまで目減りしてしまったわけです。
失敗を糧に猛烈に勉強!
ここで一念発起!
「こりゃいかんと思って、めげずにすっごい勉強を始めました。
そこから本を買いに買いあさって、もう片っ端から読んでやろうと思って(笑)
どちらかと言うと、スキャルピングやデイトレードといった短期のトレードは向いていないな、っていうのは薄々感じていました。
5分足で逆張りのスキャルピングはもう無理だなって思っていました。
仕事もありますし、性格上合わないと思い、1時間足、4時間足、日足、週足に切り替えて練習していきました」
大きな損失をきっかけに、改めてご自身の性格や生活スタイルに合ったトレードスタイルの構築を考え始めたのですね。
まずは、手元に残った10万円を20万円にする練習をしようと、勉強しながら試行錯誤をしていき、徐々に勝てるようになったとおっしゃっていました。
そして、FXを始めてから約半年経った2011年の2月、改めて設定した目標の資金を2倍にすることに成功。
ところが、当時は、アラブでの大規模反政府デモや抗議活動、いわゆる「アラブの春」騒動や、欧州債務問題絡みのニュースで相場が大きく動いていたということもあり、資金を2倍にしてもまだ半信半疑だったようです。
もう一度10万円に戻して、それが20万円に増えた時に「行けるな」という確信を持てたのです。それがFXを初めて約1年後の2011年秋頃。
手法には自信がついたが、リスクコントロールはまだまだ
「だけど、次は20万円からやろうと思ったら、結局マネーコントロール力が足りなかったり、リスク管理ができてなくて、また10万円になっちゃったんですよ。
手法はだいたい確立してきたんで、あとはリスクコントロールをしなきゃいけないなって思いました。
メンタルと、複利の原理とか、単利の原理とかをよーく勉強して、リスク管理はそこから覚えていきました、本を読んで」
そう言いながら、パソコンデスクの横にあった本棚を見せてくれました。
投資系の雑誌を含めると、その数なんと100冊以上!
1冊5000円以上するような有名な書籍がずらりと並んでいる中でも、ひろぴーさんのおススメは、『マーケットの魔術師 - 米トップトレーダーが語る成功の秘訣』(パンローリング)だそうで、ヘッジファンドの失敗経験の章は何度も繰り返し読んだそうです。
また、メンタル管理の大切さは『ゾーン 相場心理学入門』(パンローリング)や『規律とトレーダー 相場心理分析入門』(パンローリング)で学び、これで心理的なもの、リスク管理の勉強をしたと言います。
今でもご自宅の近くにある本屋さんによく足を運び、トレードの役に立ちそうな書籍を探して読んでいるそうです。
FX友の会の奈那子さんがおっしゃっていた「すごい勉強家」というのも納得です。
本気で勉強を初めて半年後、2011年の冬くらいからは、スイングトレードの勝率がみるみる上がり、だいたい勝てるようになったのです。
「でも未練があったので、スキャルピングとかデイトレードも勉強し直して半年くらいやったんですけど、結局スイングで勝った分をスキャルやデイトレで損失出して…。
何か資金増えないなーみたいな(笑)」
そんな停滞期にひろぴーさんが取った行動は、とにかくFXをやっている人と直接会って、いろいろと教えてもらうことでした。
それが、2012年1月~5月のこと。
ザイFX!でおなじみの人たちに教えてもらった!
「ブログとかで知り合いになって教えてもらおうとして、そのつながりで出会ったのが奈那子さん。
そのままの勢いでFX友の会に入りまして、2012年の東京友の会に参加しました。
初めて西原さん、バカラ村さん、ぱなぱなさん、おばらっちさんとしゃべって、今までできてなかったところというか、足りなかったことが、一気に頭の中で線で結びついたんです」
当連載でも以前お話をうかがった、元インターバンクディーラーで、現在は個人でFXをされている西原宏一さんや、専業トレーダーのおばらっちさん、そしてザイFX!で時々、レビュー記事を執筆されているバカラ村さんに、ザイFX! TV(原宿)にご出演されたことのある専業トレーダーぱなぱなさんという、ザイFX!ではおなじみの面々。
【参考記事】
●元ディーラー西原宏一さんに突撃!(1) FXトレーダーに向いてる人、向いてない人
●専業トレーダー・おばらっちさんに突撃(1) 最初の成功&失敗から学んだこと
●iPhone片手にゴロゴロ取引!? ぱなぱなさんが8000万円稼いだ方法とは?
「その次の月の7月から今のところ月ベースではずっと負けなしです。
9月はギリギリとんとんくらいだったんですけど、あとは問題なく勝ってます。
そんな派手さはないんですけど、レバレッジ1~3倍しか張らずに、年利50~100%を狙っています」
2012年6月のFX友の会は、実は私も参加していました。
ひろぴーさんは、この時に出会ったトレーダーさんのお話を聞いて、何か強いインスピレーションが沸いてきたと言うのです。
あの時、同じ場所にいた私は、いまだゴールの見えない迷路をさまよっているわけですが、一体ひろぴーさんはそこで何を聞いたのでしょうか。
いいところでまた来週、というありがちな終わり方で申し訳ないのですが、やっぱり続きはまた次回。
(「ひろぴーのスイングトレード講座(2) トレードの土台となる3つの要素とは?」へつづく)
【葉那子のトレード報告 2013年4月15日(月)~4月19日(金)】
ノートレード。
口座残高:9万1709円
今週もまだ新しいスイングトレードの研究中のため、ノートレードでした。
実は、今回の連載記事からご登場いただいているひろぴーさんからいろいろと教えていただくことになりました。
ただ、まだ自分なりの理解ができていないので、しっかりと手法を過去検証しながら、ルール作りを進めていきたいと思います。
(取材・文/葉那子 撮影/和田佳久)
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米ドル/円 スプレッド | ユーロ/米ドル スプレッド | 最低取引単位 | 通貨ペア数 |
0.2銭原則固定 (9-27時・例外あり) |
0.3pips原則固定 (9-27時・例外あり) |
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