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西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

シリア問題はすでに相場へ織り込み済み。
9月にドル/円100円台回復とみる理由は?

2013年08月29日(木)17:05公開 (2013年08月29日(木)17:05更新)
西原宏一

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■新興国通貨からの資金流出が進む

 みなさん、こんにちは。

先週のコラムでご紹介した、新興国通貨からの資金流出ですが、今週(8月26日~)はその動きがさらに加速しました。

【参考記事】
ユーロ/NZドルは4日間で700pips急騰! 新興国通貨からの資金流出先はユーロに(2013年8月22日、西原宏一)

資金流出が激しくなったのがシリア問題です。

 シリアの化学兵器使用疑惑をきっかけに、西側諸国がシリア軍を攻撃する可能性が浮上しました。

 これによって、マーケットはリスク回避の展開となり、新興国通貨は軒並み下落。

 トルコリラはシリア問題で急激に通貨安が進んでおり、米ドル/トルコリラは、一時2.07リラ台まで急騰しました(高値は2.0730リラ)。

米ドル/トルコリラ 日足

(出所:CQG)

【参考コンテンツ】
FX会社おすすめ比較:トルコリラ/円が取引できるFX会社はここだ!
「トルコリラ/円」スワップ金利の高い順

 ブラジルレアルは、ブラジル中央銀行が600億ドルの為替介入計画を発表したことにより、通貨安が収まっていますが、アジア通貨は引き続き軟化しています。

米ドル/ブラジルレアル 日足

(出所:CQG)

 インドルピーは通貨安が加速し、米ドル/インドルピーは、過去最高値を更新し、68.8450ルピーまで上昇。

米ドル/インドルピー 日足

(出所:CQG)

 オセアニア通貨も軟化しており、豪ドル/米ドルは一時0.8893ドルまで下落しました。

豪ドル/米ドル 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 4時間足

 ユーロ/豪ドルは、ついに1.50ドル台を回復し、一時1.5034ドルの高値まで高騰、先週ご紹介したユーロ/NZドルは、1.7292ドルまで急騰しました。

ユーロ/豪ドル 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/豪ドル 4時間足

ユーロ/NZドル 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/NZドル 4時間足

 新興国から欧州や米国に資金が流出している流れが続いており、特に対ユーロでの新興国通貨安は当面、続きそうです。

■もし、シリアへの攻撃が始まったら、米ドル/円はどう動く?

 シリア問題は主要国通貨にも波及しています。

 シリア空爆の可能性が高まり、旧来のリスクオフの流れとなって、8月28日(水)の為替市場では、円とスイスフランが上昇しました。

 米ドル/円は、一時96.82円まで急落。ただ、円が避難通貨としてみなされていたのは、旧来のコンセプトです。

米ドル/円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足

 今週(8月26日~)の「リスクオフ=円買い」という流れは一時的であり、シリアへの軍事介入が長期化する可能性は低いため、リスク回避で下落した米ドル/円は、実際に攻撃が始まると買い戻される公算が濃厚となっています。

■日本の消費税引き上げと欧米投資家の日本投資引き揚げ

 日本では、前述のシリア問題より重要なことが差し迫っています。

 それは、決断が迫られている消費税の増税に関する問題です。

 報道によると、安倍晋三首相は2013年9月9日(月)発表予定の、4−6月期の改定GDPや、次の日銀短観で消費税の増税を決定するとされています。

 ただ、メディアの報道の影響もあるのですが、仮に消費税率を上げなかった場合、欧米投資家は、日本株と米ドル/円から投資を引き揚げるというのがコンセンサス。

 欧米勢が日本から投資を引き揚げると、2012年12月以降、上昇してきた日本株と米ドル/円の急落を引き起こす可能性があるため、こうした意味からも、消費税を引き上げざるを得ないというのが多くの市場参加者の見方です。

 ただ、1997年の橋本政権時は、前年のGDPの数字がきわめて良好だと判断して、消費税増税に踏み切ったのですが、その後デフレを誘因しています。

 そのため、今回の消費税率の引き上げ時には、法人税の引き下げ、補正予算、または投資減税などがオフセットとして議論されています。

■米ドル/円は9月に100円台を回復する可能性が濃厚

 しかし、安倍首相のブレーンで、内閣官房参与を務める浜田宏一・米エール大名誉教授は、「予定どおりの消費税増税は日本の景気に悪影響を与える可能性」とコメントしており、予定どおり消費税を引き上げるためには、景況感の改善が必要となります。

 ただ、今朝(8月29日朝)の報道によると、浜田教授が、「1年延期し、その際は景気動向に関わらず引き上げ」と、これまでの主張と違う意見を述べられたようです。

 景況感の改善のためには、シリア問題をきっかけに起こった「日本株と米ドル/円の急落」という展開は好ましくなく、どちらもじり高に推移して、たとえば、米ドル/円は半期末に向けて3桁の100円台で推移するほうが好ましいということになります。

 マーケットでは、9月に入ると、本邦機関投資家が本格的に相場に参入してくるというウワサもあり、米ドル/円の95~96円台は底堅くなってきています。

 消費税率の引き上げとともに、法人税や補正予算などの景気対策が決定され、アベノミクスが順調に進めば、9月の米ドル/円は、再び上値を探る展開となり、100円台を回復する可能性が濃厚です。

米ドル/円 日足

(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)

 5月23日以降、調整局面に入っていた日本株と米ドル/円ですが、消費税を巡って、再びアベノミクスに注目が集まりそう。

 資源国通貨とともに、秋相場の主役となりそうな米ドル/円にも注目です。


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