みなさん、こんにちは。前回のコラムでご紹介したとおり、2013年9月に入って日経平均と米ドル/円相場は、新たな展開に入っています。
【参考記事】
●シリア問題はすでに相場へ織り込み済み。9月にドル/円100円台回復とみる理由は?(8月29日、西原宏一)
■日経平均1万4000円回復! 米ドル/円は100円へ!
日経平均は堅調に推移しており、1万4000円台を回復。
(出所:株マップ.com)
米ドル/円は、本稿執筆時点(9月5日14時台)で、100円超え目前の99.97円まで急騰しています(※)。
(※編集部注:9月5日、16時30分頃に米ドル/円は一時100円を突破した)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
8月を終えると、夏期休暇を終えた欧米勢がマーケットに戻ってきます。9月2日(月)はレイバーデーでNY市場は休場。そして、例年米国勢はレイバーデー明けから相場に本格参入してきます。今年は、9月3日(火)からです。
彼らにとっての9月は我々の4月の感覚に近く、年末へ向けて新たなリスクを取ってくる傾向があります。
マーケットに戻ってきた欧米勢が注目したのが、今年の重要なテーマである「日本株と米ドル/円への投資」。
5月23日(木)から調整に入った日本株と米ドル/円相場ですが、3カ月の調整局面と夏季休暇が終わると同時に、欧米勢からの買いが殺到し、日経平均は1万4000円台を回復しました。米ドル/円は、本稿執筆時点で99.90円台で底堅く推移しています。
なお、米ドル/円上昇の背景に関しては、前回のコラムを参考にしてください。
【参考記事】
●シリア問題はすでに相場へ織り込み済み。9月にドル/円100円台回復とみる理由は?(8月29日、西原宏一)
■米ドル/円は、引き続き底堅く推移するだろう
今週(9月2日~)から来週(9月9日~)にかけての米ドル/円の注目イベントは多く、前回のコラムでご紹介したGDP改定値に加え、オリンピックの東京招致という問題をうまくクリアできれば、シリア問題などで乱高下する局面もあるものの、引き続き、底堅く推移することが濃厚です。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
■年内のRBA追加利下げ観測後退で豪ドルが急上昇!
9月に入って、米ドル/円以外に注目されているのが、豪ドル/米ドルです。
IMM(国際通貨先物市場)での豪ドル/米ドルのショートが、かなり膨れ上がってきていたため、8月は調整での反発を予測する向きも多かったのですが、8月の豪ドル/米ドルは、0.92ドル台前半で何度も上値を抑えられ、上値トライはすべて失敗。
この根強い豪ドル/米ドルの戻り売りを支えていたのが、年内のRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])の追加利下げ観測です。
その追加利下げ観測は、今週のRBAスティーブンス総裁によるコメントで大きく後退しています。
まず、通貨に関しては、「豪ドルは4月初旬から15%ほど下がったが、引き続き、高い水準にある」と従来のコメントをしていますが、金利に関しては、「現在の金融政策は、引き続き適切」とコメント。
このコメントにより、RBAの年内利下げ観測が大きく後退。連れて、豪ドル/米ドルは反発を開始しました。
今週の豪ドル/米ドルは調整もなく上昇を続け…
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