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「pipは為替レートの最後のケタ」と
覚えるのは間違いの元!

2013年09月20日(金)14:00公開 (2013年09月20日(金)14:00更新)
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■為替レートの便利な単位「pips」

 個人投資家のブログなどでよく見かけるのが「pips」(ピップス)という単語。「どんな意味……?」と思って辞書を引いても「小さな種子」とか「トランプの目」なんて書いてあって、FXに関係のありそうな意味は見当たらない。しかし、為替レートの単位としてよく使われる言葉だ。

 為替レートの単位は米ドル/円だったら「円」や「銭」、ユーロ/米ドルだったら「ドル」や「セント」だし、通貨ペアによって異なっていてややこしい。そのややこしさを取っ払ってくれる便利な単位が「pips」なのだ。

■「下2ケタ表示」と「下3ケタ表示」の違いに気をつけて

 よく使われるのが「今日はドル円で50pipsの利益だったよ~♪」なんて言い方。これは50銭幅の利益を取れましたということ。なぜ「銭」を使わずに「pips」を使うかというと、異なる通貨でも比べやすくするためだ。1ドル100円15銭だったら、15銭の5の部分の単位が「pips」。1ユーロ1.3325ドルだったら、最後の5の部分の単位がpipになる。クロス円の通貨ペアだったら「1pips=1銭」だし、ユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルのように米ドルが後ろにくる通貨ペアだったら「1pips=0.01セント」だ。

 ということは「pipは為替レートの最後のケタ」と覚えておけばいいかというと、最近はそうもいかないのが面倒なところ。為替レートを0.1銭単位の「下3ケタ」(外貨同士の通貨ペアなどの場合、下5ケタ)まで表示するFX会社が増えているのだ。最初は戸惑うかもしれないが、取引しているうちに慣れてくるので心配はいらない。

■「pips」を利益の金額に換算する簡単な方法も

 さて、なんでわざわざ「pips」を使うかというと、取引の成果を客観的に把握するためだ。取引の成果を利益や損失の金額で測ろうとしても、取引量が違えば損益は変わる。10万ドルで取引して50銭幅の利益を得たら5万円の利益だが、1万ドルで取引して500銭幅の利益を得てもやっぱり利益は5万円。「先月と比べて今月はどうだったかな?」という時、取引量の影響を排除するには「pips」で比べると便利なのだ。

 「pips」を覚えておくと、「自分のトレードを自慢したいけど、金額は知られたくない」なんてときにも便利だ。逆に「今月は50pips幅の利益だったけど、いくら儲かったかな?」というときは、普段、1万通貨で取引している人は100をかけてみよう。50に100をかけた5000が利益の金額になる。10万通貨取引の人は1000をかければいいし、2000通貨取引の人なら20をかければOKだ。

 ユーロ/米ドルならどうだろう。このときも100をかければ、おおまかな計算ができる。ちょっと細かい話になるが、1ドル100円なら、ユーロ/米ドルの1pip(0.01セント)も米ドル/円の1pip(1銭)も同じ価値になるからだ。なんだかややこしいような気がするけど、「pips」は大切なキーワード。覚えておこう。

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