昨日の欧州序盤では、ドル円が100円ちょうどを割りこんでスタートした。あまり下がりそうにもないドル円である。やはり世界的な株高がリスク許容度を高めており、それが円安傾向を強めているのは明らかであるから、このようなステージでは積極的に円ロングに振り向けていけない。
私は昼間に作ったユーロ円のショートの後始末をしなければいけないので、ちょっと気が重かった。といってもアゲインストになっているわけではない。自然と株高に慣れてしまって、クロス円のショートではそのうち持っていかれるだろうという悲観的な見方のほうが強いだけだ。
しかし夕方以降のグローベックスセッションでは、米国株がやや軟化。それでクロス円のロングポジションのほうが先にポジション調整を強いられる形となった。ユーロ円は高値圏を脱し、135円台の前半までゆるんできた。私も冷や冷やもので持っていたポジションだが、やっと一息。それでもやはり買いの腰は強く、135円割れには至らずで、反発。私は半分だけ135.16でやめて、後はアメリカの経済指標待ちと決め込んだ。
10月は政府のシャットダウンもあって、あまり期待されなかった小売の数字だったが、小売売上高は予想を大きく上回った。それでリスクオンに。米国株も切り返し、ユーロ円も135.40あたりまで上昇。ポジションが少なくなっているとはいえ、アゲインストはアゲインストだ。自分のコストである135.70まできたら、残りの半分もやめてしまうしかない。次の指標である中古住宅販売も、結果が悪かった割には株高のままで推移。このままでは今晩中にもユーロ円のフレッシュゾーン、つまり136円台の突入もありそうだ。米国株が今年の最高値を更新してきたりしたと同時に、であろう。
しかし急激にユーロドルが下がり始めた。ユーロポンドもユーロ円も安い。何か起こったのだろう。ユーロだけ安いということはユーロ固有の材料なのだろうが、時間帯としては欧州の材料がでてくるような時間ではない。格付け機関がドイツでも格下げしたのか。理由がわからないので、とりあえず134.76で買い戻した。とても追撃するほどの勇気はなかった。米国株はそれほども崩れていないので、リスク回避が起こっているわけでもなさそうだったからだ。
後からわかったことだが、ECBが預金金利をマイナスにすることを検討しているらしいとのこと。そのような報道に踊らされてユーロ売りとなったのか。確かにユーロドルもユーロ円も1フルポイントも落ちているのだから、破壊力はあったわけだ。ニューヨーク市場ではユーロ円は値幅をともなってよく動いたが、ドル円のほうはさっぱりだった。ちょっとユーロ絡みの通貨ペアの方が面白くなってきそうな予感。
今日は日本株が5月に急落して以来の高値を取り戻してきている。それにツラれてリスクテークからのクロス円の買いが出た。ユーロ円はきれいに昨日のレベルまで戻しきって、なおも高値圏の135円台で張り付き。ユーロドルは少し戻してもきているがまだまだ安いまま。これからの欧州市場での反応を確かめたいところ。私もユーロドルのショートで参戦したい気がする。
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