■米ドル/円は節目を突破し、一時103円台回復!
2014年7月はマーケットの想定どおり、本邦年金と思われる断続的な買いにより日経平均は続伸しており、本日、7月31日(木)は一時1万5700円台を回復。
(出所:株マップ.com)
それと比較して、長期にわたって101円台で膠着していた米ドル/円ですが、米金利の反発とともに7月30日(水)には一時103円台を回復しました。
(出所:CQG)
(出所:米国FXCM)
米金利の反発のきっかけとなったのが、米国の国内総生産(GDP)の改善。
第2四半期がプラス4.0%とコンセンサス(プラス3.0%)を大きく上回る結果。第1四半期のマイナス幅は2.9%から2.1%まで縮小し、過去3四半期もすべて上方修正となりました。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:各国GDP成長率の推移)
呼応して米長期金利(10年物国債の利回り)は2.56%まで急騰。これは3週間ぶりのレベル。
(出所:CQG)
一方、米金利の上昇は高金利通貨の売りを誘因し、ブラジルレアル、トルコリラとも急落。同じく資源国通貨の豪ドルも下落(豪中銀のスティーブンス総裁が警告したとおり、豪ドル/米ドルもじわじわと下落してきています)。
米金利の上昇により、低位に落ち込んでいた米ドル/円のボラティリティが回復。
102.00~102.50円にはオプションサイドからトータルで50億ドルほどの売り注文が待っているとも言われていましたが、本日、7月31日(木)の満期を待つまでもなく、米金利の反発に呼応し、米ドル/円は節目の102.50円をブレイク。
(出所:米国FXCM)
上昇に加速がついた米ドル/円は、一時103.15円まで急騰しました。
この米ドル高の流れが続くかどうかを占う意味で重要なのが、8月1日(金)の米雇用統計。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)
ただ、米ドル/円は長期にわたって継続していた「101円台の保ち合い」を7月30日(水)に上抜けていることに加え、日本株が極めて堅調なこともあり、下落は限定的。101円台で底固めをした米ドル/円は105円に向けて、引き続き上昇する可能性が濃厚。
ボラティリティが回復し、円安の動きが再開した米ドル/円の行方に注目です。
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