■米国の株式市場は調整局面なのに日本の株式市場は堅調
ここのところ、少し不思議な現象が起きています。
それは、米国の株式市場の上昇トレンドに陰りが見え、調整局面に入ってきている一方、日本の株式市場が非常に堅調だということです。
(出所:米国FXCM)
(出所:株マップ.com)
一般的に、日本の株式市場は米国の株式市場の影響を強く受けます。
前日のNYダウが下落すると、翌日の日経平均もそれ以上に下落しますが、NYダウが上昇すると、日経平均は大して反応しないというのがこれまでのパターンでありました。
しかし、最近、NYダウが下落しても、翌日の日経平均は上昇するということが何回か続いています。
■日本の株式市場が堅調な要因とは?
特に今週(7月28日~)に入ってからの動きは顕著です。日本の景気が特に堅調だという状況ではないので、何か他に要因があるはずです。
その要因は、以前から指摘している公的資金による日本株買いです。
【参考記事】
●支持率低下の政権が必死で株価引上げ?オセアニア通貨買いをしつこいくらい推奨(7月3日、今井雅人)
●日本株は今後も堅調と考える理由とは?米GDPは悪くても、なぜ心配無用なのか?(6月26日、今井雅人)
●公的マネーで株価吊り上げる官製相場に?オセアニア通貨は金額を絞って長期保有!(6月19日、今井雅人)
最近、市場では、2014年9月にGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が本格的にポートフォリオの入れ替えを始めるという話が広がっており、他の年金資金をはじめとする本邦長期資金を中心に、「その前に先行投資をした方が良い」との見方が広がっています。
■支持率低下の安倍政権が株価引き上げに必死か
話の出先は政府筋のようですので、ある意味政府による株価操作とも言えなくはありません。
安倍政権も、集団的自衛権の強引な閣議決定などで、支持率が低下していることもあり、株価を何とか上げることに必死になっているのだと思います。
さらには、為替市場でも、どうやらもう少し円安にもっていきたいという意向があるようで、郵貯マネーと見られる公的資金が米ドル/円を先週(7月21日~)あたりから断続的に買っているようです。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
他の年金などの資金からも米ドル買いが…
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