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西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

ドル/円は105円に向け上昇の可能性大。
NZドル相場のカギは乳製品入札にあり!

2014年07月31日(木)18:41公開 (2014年07月31日(木)18:41更新)
西原宏一

FXトレーダー・羊飼いに聞く、初心者におすすめのFX口座の選び方とは?

■NZドルは続落、注目は8月上旬の乳製品入札!

 みなさん、こんにちは。

このコラムで何度かご紹介してきたNZドルですが、今週(7月28日~)も続落。まず7月28日(月)にはニュージーランドのキー首相が、為替相場に言及。

「NZドルが過大評価との点で中銀に同意」キー・ニュージーランド首相

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 翌7月29日(火)にはニュージーランドの大手乳製品メーカー・フォンテラ社が「ミルクプライス(乳製品に対する支払い価格)の見通しを1キロ7NZドルから6NZドルへ引き下げ」との報道でNZドルは続落(※)しました。

(※執筆者注:ニュージーランドは輸出総額の25%が酪農製品で、そのほとんどがフォンテラ社の製品とされています。そのためフォンテラ社の収益に影響する乳価「milk price」が下がると業績はGDPに大きな影響を及ぼします)

 NZドル/米ドルは高値の0.8836ドルから0.8463ドルまで、短期間で約370pips急落

NZドル/米ドル 8時間足

(出所:米国FXCM

 RBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])の金利見通しの変化(前コラム参照)に加え、フォンテラ社の業績懸念により、マーケットがNZドル/米ドルロング(買い建玉)の利益確定に走ったのが急落の大きな要因です。

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 豪ドル/NZドルも、一時1.1050ドル水準まで反発

豪ドル/NZドル 8時間足

(出所:米国FXCM

 NZドル/米ドルは短期間で急落しているため、いったんの反発はあるでしょうが、流れはダウンサイド。

NZドル/米ドル 日足

(出所:米国FXCM

 NZドルに関しては、8月5日(火)に予定されている次回の乳製品入札に注目。

■米ドル/円は節目を突破し、一時103円台回復!

 2014年7月はマーケットの想定どおり、本邦年金と思われる断続的な買いにより日経平均は続伸しており、本日、7月31日(木)は一時1万5700円台を回復。

日経平均株価 日足

(出所:株マップ.com

 それと比較して、長期にわたって101円台で膠着していた米ドル/円ですが、米金利の反発とともに7月30日(水)には一時103円台を回復しました。

米長期金利 1時間足

(出所:CQG)

米ドル/円 日足

(出所:米国FXCM

 米金利の反発のきっかけとなったのが、米国の国内総生産(GDP)の改善

 第2四半期がプラス4.0%とコンセンサス(プラス3.0%)を大きく上回る結果。第1四半期のマイナス幅は2.9%から2.1%まで縮小し、過去3四半期もすべて上方修正となりました。

米国実質GDP(前期比年率)

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:各国GDP成長率の推移

 呼応して米長期金利(10年物国債の利回り)は2.56%まで急騰。これは3週間ぶりのレベル。

米長期金利 日足

(出所:CQG)

 一方、米金利の上昇は高金利通貨の売りを誘因し、ブラジルレアル、トルコリラとも急落。同じく資源国通貨の豪ドルも下落(豪中銀のスティーブンス総裁が警告したとおり、豪ドル/米ドルもじわじわと下落してきています)。

 米金利の上昇により、低位に落ち込んでいた米ドル/円のボラティリティが回復

 102.00~102.50円にはオプションサイドからトータルで50億ドルほどの売り注文が待っているとも言われていましたが、本日、7月31日(木)の満期を待つまでもなく、米金利の反発に呼応し、米ドル/円は節目の102.50円をブレイク。

米ドル/円 4時間足

(出所:米国FXCM

 上昇に加速がついた米ドル/円は、一時103.15円まで急騰しました。

 この米ドル高の流れが続くかどうかを占う意味で重要なのが、8月1日(金)の米雇用統計

米国雇用統計の推移

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移

 ただ、米ドル/円は長期にわたって継続していた「101円台の保ち合い」を7月30日(水)に上抜けていることに加え、日本株が極めて堅調なこともあり、下落は限定的。101円台で底固めをした米ドル/円は105円に向けて、引き続き上昇する可能性が濃厚

 ボラティリティが回復し、円安の動きが再開した米ドル/円の行方に注目です。


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