ザイFX! - 初心者必見のFX総合情報サイト

西原スーパーバナー
----年--月--日(-)日本時間--時--分--秒
西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

売り材料には事欠かないユーロ。なのに
ユーロ/米ドルの下落が緩慢な理由とは?

2014年08月07日(木)18:11公開 (2014年08月07日(木)18:11更新)
西原宏一

波乱の「日経平均」や「NYダウ」の下落局面も収益チャンスに! 話題の「VIX指数」も取引できる【CFD口座】を比較!

■悪材料に事欠かないことが逆にユーロ急落を抑制

 そして、現在、ユーロ売り材料には事欠きません。

 たとえば、ロシアのプーチン大統領はウクライナ情勢の悪化に伴う対ロシア制裁への報復措置として、食料輸入を制限すると発表。加えて、「ロシアによるウクライナ侵攻の脅威は現実」と、ヘーゲル米国防長官がコメントしています。

 ロシアとの経済関係が深いユーロ圏にとって、こうした事態は景気の足かせとなります。

 さらには、イタリアのGDP(国内総生産)が2四半期連続でマイナス成長となり、イタリア経済が再びリセッション(景気後退)入りしたとの懸念が拡大。

 ユーロ圏の悪材料がこれだけ揃っているにも関わらず、ユーロ/米ドルの下落が緩慢なのは、マーケットがすでにユーロショートになっていること。ユーロの悪材料が揃いすぎていることが、マーケットのユーロショートを誘因し、それが逆にユーロ急落の抑制となっています。

ユーロ/米ドル 週足

(出所:米国FXCM

■ユーロ/米ドルは1.30ドルへ向けて静かに下落中

 加えて、ユーロ/米ドルは要所要所にオプションのバリアが控えており、それが下落のスピードを抑制しています。

 今週(8月4日~)、やっと1.3350ドルのバリアが崩され、一時1.3333ドルまで下落。

 次は、1.3300ドルのバリアがサポートとなっていますが、上記のようにマーケットのユーロショートの利益確定を消化しながら流れは米ドル高へ。

 欧米主要銀行の今年、2014年年末のユーロ/米ドルの予測は1.30ドルというのが多いのですが、そちらに向かってユーロ/米ドルは静かに下落中。

ユーロ/米ドル 週足

(出所:米国FXCM

 NZドル/米ドルのような急落はありませんが、静かに値を下げているユーロ/米ドルにも注目です。

 来週は休暇のため、「ヘッジファンドの思惑」は休載させていただきます。よろしくお願いします。


【ザイFX!編集部からのお知らせ】

 ザイFX!で人気の西原宏一さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「トレード戦略指令!(月額:6600円・税込)です。

西原宏一投資戦略メルマガ「トレード戦略指令!」

「トレード戦略指令!」10日間の無料体験期間がありますので、初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスチャートによる相場分析などを、ぜひ体験してください。

人気のザイFX!限定タイアップキャンペーンをPickUp!
FX初心者のための基礎知識入門
ザイ投資戦略メルマガ トルコリラスワップポイントランキング CFD口座おすすめ比較
ザイ投資戦略メルマガ トルコリラスワップポイントランキング CFD口座おすすめ比較
『羊飼いのFXブログ』はこちら
↑ページの先頭へ戻る