■第2次安倍内閣が株高・円安を後押し
先月、8月に安倍総理ご本人が『文藝春秋』に寄稿されたとおり、8月末からアベノミクス第2幕がスタートした模様。
下記は、8月21日(木)の当コラム「ヘッジファンドの思惑」からの抜粋ですが…
偶然なのかもしれませんが、今月、8月に発売された『文藝春秋』9月号には「アベノミクス第2幕へ」という特集が組まれています。この特集の中で、安倍総理が「最近の安倍さんは経済を忘れているのではないか?という意見があることは承知しています」と、経済再生への意気込みを改めて宣言しています。
【参考記事】
●アベノミクス第2幕! 約12.6兆円の円売り発生の可能性! 米ドル/円は108円へ!(8月21日、西原宏一)
前述のとおり、今月、9月に入り、米ドル/円は一時105円台を回復。日経平均も1万5800円台まで上昇しました。
(出所:米国FXCM)
(出所:株マップ.com)
それを後押ししたのが、第2次安倍内閣の誕生。
まず塩崎恭久議員が厚生労働相に就任。
塩崎恭久議員はGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)改革推進派として有名であるため、この人事はGPIF改革が言葉だけでなく、信憑性の高いものであるということをマーケットに示すことになります。
そして、もうひとつは自民党幹事長に谷垣禎一氏が就任したこと。
谷垣氏と言えば、2012年6月に三党合意を当時の野田佳彦首相(民主党)と結んで、今の消費税増税を決定したとき、自民党総裁として活躍したことが記憶に新しいところ。
そして、谷垣幹事長は就任後の会見で「10%への消費増税については、法律に沿って来年10月から実施することが基本」との認識を示しました。
■アベノミクス第2幕スタート! 米ドル/円は108円台へ
仮に10%への消費増税が予定どおり今年、2014年年末に決定されるのであれば、7~9月期のGDPの数字も良好なものが出るはずですし、少なくとも2014年年内は、日本株は堅調に推移し、円安も緩やかに進むことが想定されます。
見方を変えれば、2014年年末の消費増税決定に向けて、日本株と米ドル/円が急落する可能性は極めて少ないとも言えます。
(出所:株マップ.com)
(出所:米国FXCM)
経済最優先の第2次安倍内閣が9月3日(水)に組閣されました。これは、安倍総理ご本人の寄稿文どおり、アベノミクス第2幕のスタート。
9月になって米ドル/円はいきなり105円台を回復。GPIF改革も後押し、米ドル/円はじわじわと108円に向けて上昇する可能性が濃厚です。
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