■調整入りは想定内だが、エボラ熱が調整幅を大きくした
みなさん、こんにちは。少し、相場が難しい局面になってきているので、上げ下げに振り回されないように、しっかり心を落ち着けて臨んでいただきたいと思います。
まず、前回のコラムの確認から始めます。
すでに前回のコラム以前から、「いったん調整局面に入る」ということを申し上げ、展開としてはほぼ予想どおりでしたが、幅は予想していたよりも少し大きくなりました。
その原因は、エボラ熱だと申し上げました。その上で、かなり調整が進んだので、エボラ熱の問題が深刻にならなければ、相場は落ち着いて、もみ合いに入ってくるという内容を書いたと思います。
【参考記事】
●致死率7割のエボラ熱が大幅調整の一因。想定外の株価急落と円高はいつまで続く?(10月16日、今井雅人)
■エボラ熱問題が落ち着き始め、NYダウや日経平均反転か
その後の動きでありますが、エボラ熱に関しては、各国の懸命の努力により、さらなる感染の広がりは押さえ込めているようです。
また、日本の製薬会社が開発したインフルエンザ用の薬を投与した患者が回復したという報道もありました。今のところ、エボラ熱の問題がいったん落ち着いてきたと言えると思います。
最大の懸念であったエボラ熱問題が、とりあえず落ち着いたということで、相場も落ち着いてきました。
NYダウも、一時1万6000ドルを割り込むところまでいきましたが、その後は反転しています。
(出所:米国FXCM)
日経平均も、同じような動きとなっています。
(出所:株マップ.com)
■世界経済の低迷、中国の成長率鈍化が懸念
ただ、世界経済が低迷してきているということは変わってはいないので、また大きく株高・円安に向かうという状況でもないようです。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
先日、中国の7-9月期GDPが発表になりましたが、年率で7.3%とリーマンショックの時以来の低水準になってきました。
一番の原因は、公共事業などのインフラ投資が鈍ってきていることです。7.3%といえば、先進国に比べれば遥かに高い数字ではありますが、中国は7%の成長率を最低ラインとし、8%程度の成長率を目指しているので、かなり心配な水準に低下してきているわけです。
さて、為替相場に目を移して…
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