■「エボラ熱」はすでに市場で話題になりにくくなっている
「エボラ熱」などのリスク要因が、これまで市場の不安心理を過度に煽ってきたことは言うまでもありませんが、このリスクも「世界的なワクチンの臨床試験が開始される」なかで、市場的にはすでに話題になりにくくなってきました。
【参考記事】
●米ドル/円は106円~107円台をうろうろ…。ユーロはなぜ買う通貨ではなく売る通貨?(10月23日、今井雅人)
CME(米シカゴマーカンタイル取引所)における円の投機的ポジションも、15日(水)の米ドル/円の急落をきっかけに、かなりの円ショートポジションの減少が確認されています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
■米ドル/円は、確実に下値切り上げへ!
そういった状況のなかで、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)などをはじめとする本邦長期資金や、本邦実需勢の米ドル買い意欲は依然として強い様子がうかがわれています。
チャート上でも、2014年1月2日(木)の高値105.45円が、かなりのサポートレベルと認識することができる形となってきました。
(出所:米国FXCM)
それぞれの利害関係が複雑になっていることから、円安牽制発言なども、今後ますます予想されるものの、日米金融政策の方向性の違いが、さらに明白となってきたほか、市場のポジション調整が急速に進んでいることを鑑みれば、市場が進んでいる方向性に変わりがないことは明らかです。
米ドル/円はもみ合いを続けながらも、確実に下値を切り上げる動きとなってきそうです。
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