■米ドル/円と日本株を支えるのは「ゆうちょ」か
しかし、ここにきて脚光を浴びているのが「子くじら」と呼ばれる「ゆうちょ」の存在です。
先週末、マーケットでは、その子くじらの中期計画が話題に。
報道によれば、昨年(2014年)1年間でゆうちょ銀行が外債投資を10兆円増やしていたことが判明。
ゆうちょ銀行の中期計画を確認すると、2018年3月までに外国債券や株式などのリスク資産を3割増やし、60兆円にするのが目標であるとのこと。
2015年3月期では、これが32兆円になっていますので、今後3年間で30兆円増える計算になります。
ゆうちょ銀、外債・株投資3割増 17年度60兆円に
株式上場を目指す日本郵政は1日、2015年度からの中期経営計画を発表した。傘下のゆうちょ銀行は17年度に外国債券や株式への投資を現状より3割多い60兆円とし運用収益を増やす計画だ。
出所:日本経済新聞
巨大くじらである、GPIFの玉切れがウワサされる中、今後は子くじらである、ゆうちょ銀行、そして、かんぽ生命が、日本株と米ドル/円を支えると予想されます。
(出所:株マップ.com)
(出所:米国FXCM)
■2015年の米ドル/円は昨年夏までの動きと相似
テクニカル分析では、フィボナッチ・リトレースメントで確認すると、米ドル/円の118円台前半は、2015年1月安値と3月高値の61.8%戻し(118.20円)水準であり、フィボナッチ・リトレースメントの分析では、これを割り込まなければ、米ドル反発が示唆されていました。
(出所:米国FXCM)
これまで、米ドル/円の118円台は、彼ら(くじら)からの米ドル買いで支えられていた模様。
本稿執筆時点までの、2015年の米ドル/円相場を振り返れば、昨年(2014年)夏までの動きに相似してきました。
【参考記事】
●ザイFX!で2014年を振り返ろう!(1)【相場:前編】金融政策の方向性が軸に
●ザイFX!で2014年を振り返ろう!(2)【相場:後編】黒田バズーカで円安進む!
2015年に入ってからの米ドル/円は、2014年年末に10円暴騰して以降、おおむね118~121円のレンジで推移。
つまり、米ドル/円は急騰後の調整が、大きな値幅調整を伴わず、時間調整で終了するというわけです。
そして、ほぼ5カ月という時間調整を経て、じわじわと121円を越えてきています。
(出所:米国FXCM)
欧州や米国勢の米ドル/円への関心も戻りつつあります。
今年(2015年)の為替相場の中心は…
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!で人気の西原宏一さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「トレード戦略指令!(月額:6600円・税込)」です。
「トレード戦略指令!」は10日間の無料体験期間がありますので、初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスやチャートによる相場分析などを、ぜひ体験してください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)