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太田忠
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陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

パリのテロと9.11、為替への影響はどう違う?
パリティ割れまでユーロ安はまだ進む!

2015年11月20日(金)17:58公開 (2015年11月20日(金)17:58更新)
陳満咲杜

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■市場の焦点は、2016年に何回利上げできるかに移っている

 もう1つの見方は、市場焦点がシフトした、というものである。

 2015年12月の米利上げは、すでに足元の米ドルのレートに織り込まれており、市場が、利上げより利上げ再開後のプロセスに注意し始めたということだ。

 換言すれば、今回のFOMC議事録では、利上げ後のステップに慎重な見方が示されたから、ドルロング筋の利益確定をもたらしたということになろう。

 要するに、マーケットの焦点は、2016年にFRB(米連邦準備制度理事会)が何回利上げできるかに移っており、それが早くも市場関係者の論争のポイントとなっているのだ。FOMC議事録に示された慎重な見方が、一部市場関係者の失望を誘ったということである。

 しかし、テクニカル派にしてもファンダメンタルズ派にしても、米ドル高トレンドの継続に異議を唱える方が少なく、多数派の見方は、なお米ドル高に傾いている

 筆者もその1人で、特にユーロ/米ドルについては、やはり、引き続き下値リスクを警戒していくのが筋ではないかと思う。

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/米ドル 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足

■2015年末か2016年春ぐらいまでに重要な安値をつける

 では、やや長めに見ていくと、ユーロ/米ドルの下値ターゲットはどこにあるのか? 長期スパンになるので月足で見てみたい。

ユーロ/米ドル 月足
ユーロ/米ドル 月足

(出所:CQG)

 上のチャートが示しているように、ユーロ/米ドルのコラサイクル(ボトムからボトムを数える)は約15年程度。こういったサイクルに沿った考え方として、2000年10月の安値から数えた今回の15年サイクルでは、これから安値更新があれば、2015年末か2016年春ぐらいまでに重要な安値をつけるだろう。

 サイクルは、通常ピッタリくるものではなく、前後に許容範囲を設けて形成されるものだから、ユーロ安トレンドが鮮明になっている中、これから2015年3月の安値を更新し、安値トライの公算が高いとみる。

 15年サイクルにおける上昇期間はおおよそ7年半ぐらいのスパンであり、2000年10月の安値を起点とした今回のサイクルも然りだった。したがって、前回サイクルにおいて、どれぐらい反落したのかは、1つの参考ポイントとして重要であろう。

■ユーロ安の終焉を判断するのは時期尚早!

 チャート上に示されたとおり、2000年10月安値は、ちょうど1985年2月の安値を起点とした全上昇波の78.6%反落した位置に相当していた。

ユーロ/米ドル 月足(再掲載)
ユーロ/米ドル 月足

(出所:CQG)

 同じ比率で見ると、今回のユーロは、0.9893ドルまで落ちてもおかしくなかろう。2000年10月安値を起点とした全上昇波に対する78.6%押しが、同水準を示しているからだ。

 もちろん、歴史は単純に繰り返すのではなく、ユーロ安とはいえ必ずしもそこまで深押しがあるとは限らないし、逆に同レベルを超えて進行する可能性もある。

 だが、歴史を鑑みれば、足元のレベルをもってユーロ安の終焉を判断するのは、時期尚早であることも明らかだ。

 また、2015年3月の安値を割り込むと、パリティ(1ユーロ=1米ドル)達成の可能性も決して小さくはなく、前述のターゲットが過激なものではないこともおわかりいただけるだろう。

■ユーロ/円がカギとなり、米ドル安・円高になる可能性も

 ユーロ安で、これから下値余地が大きいのであれば、ユーロ/円の下値余地も大きくなる

 当然のように、米ドル/円の大幅続伸がなければ、ユーロ/円は自然に下値余地を広げ、また、逆にユーロ/円経由の円高圧力が高まるだろう。

 筆者は、今度はユーロ/円がカギとなり、米ドル/円の頭を押さえ、場合によっては、米ドル安・円高を引き起こす存在になりかねないとみる。このあたりの詳細は、また次回に。

(PM2:30執筆)

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