ザイFX! - 初心者必見のFX総合情報サイト

西原スーパーバナー
----年--月--日(-)日本時間--時--分--秒
西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

米ドル/円は「陰の極」形成後に反発!
重要なレジスタンスを突破し、次は107円へ

2016年10月06日(木)16:45公開 (2016年10月06日(木)16:45更新)
西原宏一

少額で取引を始めることができる手軽さと、「二者択一」のシンプルなルールで人気のバイナリーオプション。国内の全7サービスを比較して紹介!

■悪材料満載の中、米ドル/円は「陰の極」形成後に反発

 みなさん、こんにちは。

前回のコラムでご紹介しましたが、米ドル/円を取り巻く環境は変わらず悪材料が満載。

 ドイツ銀行株急落、米大統領選でのトランプリスク、日銀決定は「テーパリングへの道」であるという批判など…。

【参考記事】
日銀決定はテーパリングへの道?それともヘリマネ? 米ドル/円は底固め後、反発へ(9月29日、西原宏一)

 個人的な意見としては、日銀の決定は、「テーパリングへの道」ではなく、「ヘリマネへの道」と考えていますが…過去コラム参照)。

【参考記事】
日銀決定はテーパリングへの道?それともヘリマネ? 米ドル/円は底固め後、反発へ(9月29日、西原宏一)

 しかし、今週(10月3日~)の米ドル/円は大きく反発しています。100.00円すら割り込めず、本稿執筆時点では103.50円と急反発しています。 

米ドル/円 4時間足
米ドル/円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足

 では上記のような悪材料が霧散して米ドル/円は反発したのかというと、悪材料自体はあまり変わっていません。

 こうした相場は為替に関わらず、相場の教科書に出てくる「陰の極」という展開。

(※編集部注:「陰の極」とは、相場が下落し続けて、これ以上、下落しようがない状態を指す。「陰の極」では、売りが一巡しているので、絶好の買い場とされることが多い)

 今週(10月3日~)の米ドル/円については、「10月に入り、本邦勢の新規投資による米ドル買い」であるとか、「日本企業のM&A」による米ドル買いといった要素ももちろんあります。

損保ジャパンが米エンデュランス買収へ、約65億ドル=関係筋

関係筋によると、SOMPOホールディングス(8630.T)傘下の損害保険ジャパン日本興亜は、米国で事業を展開する企業保険大手エンデュランス・スペシャルティ・ホールディングス(ENH.N)の買収を発表する。複数の関係筋が明らかにした。買収額は65億ドル前後になる見込み。

出所:ロイター

アサヒが買収提案 英SABの東欧ビール、5000億円超で

 アサヒグループホールディングスは英ビール大手SABミラーの東欧5カ国のビール事業に買収提案する方針だ。買収額は5000億円超に上るとみられる。実現すれば日本企業による海外ビール事業買収で過去最大となり、欧州で一挙に足場固めを狙う。世界のビール市場では大手による事業売買が相次いでおり、今回の再編でその動きがさらに加速しそうだ。

出所:日経新聞

 でも、一番重要なことは、先月(9月)末の悪材料しかないといった環境下で、米ドル/円は95円どころか、100.00円すら割り込めなかったということ。

 これが「陰の極」といった状態を醸成し、米ドル/円は反発する展開となっています。

■重要なレジスタンスを上抜けた米ドル/円は107円へ

 今週(10月3日~)の反発により、米ドル/円は今年(2016年)の上値を阻んでいた重要なポイントを次々とブレイクしています。

 これまで米ドル/円の上値を阻んでいたのが、75日移動平均線と、日足・一目均衡表の雲。

【参考記事】
日銀決定は実質ヘリマネとの見方ジワリ。異様に底堅いドル/円の100円台は買いか(10月3日、西原宏一&大橋ひろこ)

 今週(10月3日~)の米ドル/円はこうした重要なレベルを連続してブレイクしており、上昇トレンド入りが明確に。107円程度までの上昇が視野に入ってきました。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:CQG)

■ユーロ/円も75日移動平均線を上にブレイク!

 そしてクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の中でも、米ドル/円同様、重要なレベルを抜けてきた通貨ペアがあります。

 それは、ユーロ/円。

 今年(2016年)のユーロ/円は米ドル/円同様、75日移動平均線(=114.28円)に確実に上値を抑えられてきたのですが、そのレジスタンスが今週(10月3日~)決壊。

 上放れたユーロ円は一気に116.25円まで続伸しています。

ユーロ/円 日足
ユーロ/円 日足

(出所:CQG)

 ユーロに関しては、ECB(欧州中央銀行)関係者が「時期は経済見通し次第だが、QE(量的緩和策)解消の必要性でコンセンサス形成が近い」と発言したと報じられたことをきっかけに、全通貨に対して強含んでおり、米ドル/円同様、ユーロ/円の上値余地も拡大中。

ユーロVS世界の通貨 1時間足
ユーロVS世界の通貨 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロVS世界の通貨 1時間足

 9月末に100.00円で「陰の極」を形成し、反発を開始、本邦勢のM&A報道も活発化し、上値余地を拡大している米ドル/円、そして、ユーロ/円の動向に注目です。


【ザイFX!編集部からのお知らせ】

 ザイFX!で人気の西原宏一さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「トレード戦略指令!(月額:6600円・税込)です。

西原宏一投資戦略メルマガ「トレード戦略指令!」

「トレード戦略指令!」10日間の無料体験期間がありますので、初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスチャートによる相場分析などを、ぜひ体験してください。

人気のザイFX!限定タイアップキャンペーンをPickUp!
FX初心者のための基礎知識入門
CFD口座おすすめ比較 トレーディングビュー記事 トルコリラスワップポイントランキング
CFD口座おすすめ比較 トレーディングビュー記事 トルコリラスワップポイントランキング
『羊飼いのFXブログ』はこちら
↑ページの先頭へ戻る
松崎美子