■悪材料満載の中、米ドル/円は「陰の極」形成後に反発
みなさん、こんにちは。
前回のコラムでご紹介しましたが、米ドル/円を取り巻く環境は変わらず悪材料が満載。
ドイツ銀行株急落、米大統領選でのトランプリスク、日銀決定は「テーパリングへの道」であるという批判など…。
【参考記事】
●日銀決定はテーパリングへの道?それともヘリマネ? 米ドル/円は底固め後、反発へ(9月29日、西原宏一)
個人的な意見としては、日銀の決定は、「テーパリングへの道」ではなく、「ヘリマネへの道」と考えていますが…(過去コラム参照)。
【参考記事】
●日銀決定はテーパリングへの道?それともヘリマネ? 米ドル/円は底固め後、反発へ(9月29日、西原宏一)
しかし、今週(10月3日~)の米ドル/円は大きく反発しています。100.00円すら割り込めず、本稿執筆時点では103.50円と急反発しています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
では上記のような悪材料が霧散して米ドル/円は反発したのかというと、悪材料自体はあまり変わっていません。
こうした相場は為替に関わらず、相場の教科書に出てくる「陰の極」という展開。
(※編集部注:「陰の極」とは、相場が下落し続けて、これ以上、下落しようがない状態を指す。「陰の極」では、売りが一巡しているので、絶好の買い場とされることが多い)
今週(10月3日~)の米ドル/円については、「10月に入り、本邦勢の新規投資による米ドル買い」であるとか、「日本企業のM&A」による米ドル買いといった要素ももちろんあります。
損保ジャパンが米エンデュランス買収へ、約65億ドル=関係筋
関係筋によると、SOMPOホールディングス(8630.T)傘下の損害保険ジャパン日本興亜は、米国で事業を展開する企業保険大手エンデュランス・スペシャルティ・ホールディングス(ENH.N)の買収を発表する。複数の関係筋が明らかにした。買収額は65億ドル前後になる見込み。
出所:ロイター
アサヒが買収提案 英SABの東欧ビール、5000億円超で
アサヒグループホールディングスは英ビール大手SABミラーの東欧5カ国のビール事業に買収提案する方針だ。買収額は5000億円超に上るとみられる。実現すれば日本企業による海外ビール事業買収で過去最大となり、欧州で一挙に足場固めを狙う。世界のビール市場では大手による事業売買が相次いでおり、今回の再編でその動きがさらに加速しそうだ。
出所:日経新聞
でも、一番重要なことは、先月(9月)末の悪材料しかないといった環境下で、米ドル/円は95円どころか、100.00円すら割り込めなかったということ。
これが「陰の極」といった状態を醸成し、米ドル/円は反発する展開となっています。
今週(10月3日~)の反発により、米ドル/円は今年(2016年)の…
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