■米ドル/円は押し目買い継続で次は112円、そして115円へ
次の米ドル/円のレジスタンスは5月30日(土)につけた高値111.45円。
そして、昨年(2015年)の米ドル/円の高値である125.86円と、今年(2016年)の米ドル/円の安値である99.02円の50%戻しの112.44円。
【参考記事】
●予想どおりドル/円は109円へ。ここからは調整局面。次は112円、来年は115円へ!(11月17日、西原宏一)
(出所:CQG)
米ドル/円はわずか2週間弱で10%急騰したため、調整局面はあるものの、前述した本邦機関投資家を筆頭に米ドルを買い遅れている機関投資家の米ドル買い需要により、米ドル/円の下値は限定的。
米ドル/円は依然として押し目買い継続で、次は112円、そして115円へ。
■ユーロ/米ドルは1.04ドル台ミドルへ向けた動きに
注目はユーロ/米ドル。
前回のコラムでもご紹介させていただいたきましたが、ユーロ/米ドルは2000年からの超長期サポートラインが位置している1.0650ドルを先週末、11月18日(金)に日足ベースではいったんブレイク。
なお、このサポートラインは月足であり、この時間軸からのブレイクは依然として未確定です。
【参考記事】
●予想どおりドル/円は109円へ。ここからは調整局面。次は112円、来年は115円へ!(11月17日、西原宏一)
(出所:CQG)
ただ、このサポートラインを日足ベースで割り込んだことからユーロ/米ドルは再び前回安値である1.04ドル台ミドル(安値=1.0458ドル)に向けて、下落トレンドを鮮明にしています。
(出所:CQG)
米ドル高を誘引するトランポノミクスがユーロ/米ドルの重しとなっていますが、これに加え、ユーロを取り巻く環境も混沌。
12月4日(日)には憲法改正の是非を問うイタリアの国民投票を控えていることに加え、2017年にはフランス、ドイツ、オランダで選挙が予定されています。
今年(2016年)は、多くのマーケット参加者の予想を覆し、Brexit(英国のEU離脱)やトランプ大統領の誕生が現実となりました。
つまり、既存のメディアの予測を大きく覆してポピュリズムの波がグローバルに浸透しつつあります。
これが来年(2017年)の欧州の選挙予測を困難にし、ユーロに対してネガティブな材料となっています。
ポピュリズムの波は、ドイツのメルケル首相も飲み込むかという論調も目立ってきました。
英国のBrexitに続き、ポピュリズムの波が浸透しつつある欧州。
米ドル/円に追随する形で、米ドル高トレンドを鮮明化しつつあるユーロ/米ドルの動向に注目です。
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