昨日の東京市場では日本株は高値引けをするくらいにリスクテークが進んだのだが、ドル円は113円台の前半に差し込むなどと、まったく為替相場に円売りの勢いは感じられなかった。もちろんどこでドル円を拾おうとしているインタレストはムンムンと残っている。欧州序盤ではようように113円台のミドルまで戻してきた。
海外市場ではあまり材料がなかったが、ECBのアクションがやや注目を集めた。金利を変更するわけはないのだが、量的緩和をどうするのか。これは前回も騒がれたことだが、テイパリングと称して国債買い入れ額の減額もあるのではないかとの一部、観測もあったのは事実だ。
結果としてはその量は減額するものの、期間は延長するといった、どっちつかずの政策変更となった。マーケットはどちらに解釈してよいかわからず、やや混乱する局面もあった。それはユーロの値動きに顕著に表れらた。最初は減額ということで緩和終了かとの期待も高まり、ユーロは急上昇。
しかし期間延長も付随しているということで、そこからユーロは急落して、元のレベルをも下回ってきた。ユーロドルは1.08台まで駆け上がったが、すぐに1.06台の前半まで沈んだのである。
私もテイパリングについていくつもりで1.08台のユーロドルを買ってつまんだ。しかし5分ともたずに速攻でロスカットさせられた。その後はすぐにショート転すればよかったのだが、上サイドを見てしまっているだけに、なかなかベア転できなかった。
やっとユーロ売りに背中を押されだしたのは、1.06台に入ってからである。それで何度かショートにしてすぎに買い戻すなどして、1.08台でのロングの損は取り返すことができた。夜中には1.06台割れもあったようだが、基本的にニューヨーク時間の午後は小動きとなってしまっている。
今晩の経済イベントはミシガン大学しかない。そこで注目は歴史的な最高値を更新してくることを繰り返している株式市場という外部環境の中で、なかなか上昇しきれていないドル円の上値である。
リスクオンについていけない以上は、株価の反転・下落にはモロそうだ。その下落がいつ来るかはわからないのだが、相場は一方的に動くものではない。いつ来てもおかしくはないという姿勢で注意深く臨む必要があろう。
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