■金相場は50%戻しがボトムとなり反発
以下のチャートは、前回のコラムでもご紹介した金(ゴールド)の日足。
【参考記事】
●FOMC後のセル・ザ・ファクトを警戒! 米ドル/円が115円を突破するカギは…!?(3月9日、西原宏一)
最近、金は米ドル/円と相関性が高いのですが、FOMC後の金はフィボナッチリトレースメントの50%戻しである1193ドルをボトムとして反発しています(安値は1195ドル)。
(出所:Bloomberg)
TDシーケンシャル(※)も短期的なボトムを示唆しており、日足ベースの金は再び反発へ。
(※編集部注:「TDシーケンシャル」とは、トーマス・R・デマーク氏が開発したテクニカル指標の1つ)
これは、米ドル売りを意味しており、呼応して米ドル/円も113円台前半まで沈んでいて、さらなる調整を示唆しています。
■中長期での米ドル堅調は変わらずも、当面、ドル/円は重い
加えて、FOMC後は米国債利回りも反落しており、米ドル/円の上値は重い展開。
(出所:Bloomberg)
先月(2月)からの米国債市場では本邦地銀から米国債の投げ売りがでているというウワサもあり、彼らからの米国債の売り、そしてヘッジはずしの米ドル/円の買い戻しが出ているといったことも背景に、FOMCまでの米ドル/円は底堅く推移してきました。
ただ、期末を直前に控え、彼らからの米国債の投げ売りと米ドル/円の買い戻しも一巡し、米ドル/円の上値は重くなると想定しています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足 )
米ドルが正常化に向かう中、中長期での米ドルの堅調さは変わりませんが、FOMCをきっかけとした、セル・ザ・ファクトの米ドル売りはまだ続くとみられ、当面、米ドル/円は上値が重い展開が続くのではないでしょうか?
昨年(2016年)12月同様、FOMCをきっかけに反落を開始した米ドル/円の動向に注目です。
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