■ヘルスケア法案のドタバタが終わり焦点は税制改革へ
先週(3月20日~)はヘルスケア法案に振り回された1週間でしたね。
3月21日(火)の深夜に「どうやら法案の成立が危ういらしい」となって、NYダウは昨年(2016年)11月の米大統領選以降で最大の下げ幅となりました。

(出所:Bloomberg)
米ドル/円もFOMC(米連邦公開市場委員会)前日の3月14日(火)から8日連続陰線を記録。
3月24日(金)にトランプ米大統領がヘルスケア法案の採決断念を発表すると111円台を回復して、どうにか9日連続の陰線は免れました。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
ヘルスケア法案の否決を織り込んで売られていたポジションが買い戻され、「バイ・ザ・ファクト」となった格好です。
つまりオバマケアを継続させる、ということになるのでしょうか。
そうなるのでしょうね。トランプ大統領は「次は税制改革だ」とコメントしています。
マーケット関係者としては、ヘルスケア法案そのものにはあまり興味がなく、関心があるのは税制改革でした。
今後、税制改革に集中してくれるのならポジティブでしょう。ただ、ヘルスケア法案のドタバタでトランプ政権の実行力に疑問符がついたことはたしかです。
■NYダウはトップアウトで調整局面入りか
今週(3月27日~)の米ドル/円は下に窓を開けて始まっています。
トランプラリーの50%押しである109.90円も近づいてきていますし、FOMCをきっかけにした米ドル安はまだ続くのでしょうか。
そう考えています。もともと「驚異的な税制改革を2、3週間以内に発表する」とぶち上げたり、前回のFOMCでは今年(2017年)4回の利上げを期待させたりといったポジティブな材料をマーケットはすでに織り込んでいます。
これ以上のポジティブサプライズをマーケットに与えるのは、しばらく難しいかもしれない。米ドル/円は50%押しである109.90円を割り込むと108円台が見えてきます。
【参考記事】
●セル・ザ・ファクトによる米ドル安が継続。ドル/円は111.60円、節目110円も視野に?(3月20日、西原宏一&大橋ひろこ)
●米利上げ後の米ドル安継続、米ドル/円は110円割れへ。下値模索はなぜまだ続く?(3月23日、西原宏一)

(出所:Bloomberg)
NYダウのチャートも形が悪くなってきたように見えますね。もしかするともう、トップアウトしたのかもしれない。いかがですか?
同感ですね。チャート的にはいったん天井をつけたのかもしれません。

(出所:Bloomberg)
(次ページでは日本株や上昇を続ける英ポンド/米ドルの話題が…)
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