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西原宏一・大橋ひろこの「FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議」

FOMCきっかけの米ドル安はまだ続く…。
市場は英ポンド安期待も、もう少し買い継続

2017年03月27日(月)17:32公開 (2017年03月27日(月)17:32更新)
西原宏一&大橋ひろこ

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■ヘルスケア法案のドタバタが終わり焦点は税制改革へ

先週(3月20日~)はヘルスケア法案に振り回された1週間でしたね。


3月21日(火)の深夜に「どうやら法案の成立が危ういらしい」となって、NYダウは昨年(2016年)11月の米大統領選以降で最大の下げ幅となりました。

NYダウ 日足
NYダウ 日足

(出所:Bloomberg)

米ドル/円もFOMC(米連邦公開市場委員会)前日の3月14日(火)から8日連続陰線を記録。


3月24日(金)にトランプ米大統領がヘルスケア法案の採決断念を発表すると111円台を回復して、どうにか9日連続の陰線は免れました。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足

ヘルスケア法案の否決を織り込んで売られていたポジションが買い戻され、「バイ・ザ・ファクト」となった格好です。

つまりオバマケアを継続させる、ということになるのでしょうか。

そうなるのでしょうね。トランプ大統領は「次は税制改革だ」とコメントしています。


マーケット関係者としては、ヘルスケア法案そのものにはあまり興味がなく、関心があるのは税制改革でした。


今後、税制改革に集中してくれるのならポジティブでしょう。ただ、ヘルスケア法案のドタバタでトランプ政権の実行力に疑問符がついたことはたしかです。


■NYダウはトップアウトで調整局面入りか

今週(3月27日~)の米ドル/円は下に窓を開けて始まっています。


トランプラリーの50%押しである109.90円も近づいてきていますし、FOMCをきっかけにした米ドル安はまだ続くのでしょうか。

そう考えています。もともと「驚異的な税制改革を2、3週間以内に発表する」とぶち上げたり、前回のFOMCでは今年(2017年)4回の利上げを期待させたりといったポジティブな材料をマーケットはすでに織り込んでいます。


これ以上のポジティブサプライズをマーケットに与えるのは、しばらく難しいかもしれない。米ドル/円は50%押しである109.90円を割り込むと108円台が見えてきます。

【参考記事】
セル・ザ・ファクトによる米ドル安が継続。ドル/円は111.60円、節目110円も視野に?(3月20日、西原宏一&大橋ひろこ)
米利上げ後の米ドル安継続、米ドル/円は110円割れへ。下値模索はなぜまだ続く?(3月23日、西原宏一)

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:Bloomberg)

NYダウのチャートも形が悪くなってきたように見えますね。もしかするともう、トップアウトしたのかもしれない。いかがですか?

同感ですね。チャート的にはいったん天井をつけたのかもしれません。

NYダウ 日足
NYダウ 日足

(出所:Bloomberg)

■新年度入りによる流れの転換に注意

そうなるとNYダウは2万ドル割れ、1万9000ドルくらいまでの調整があるかもしれないですね。


FOMC以降は米ドルが弱いだけでなく、コモディティも弱いんですよね。一般的に米ドルとコモディティは逆方向に動くことが多いのに、今回は米ドルも原油もそろって下落しています。


3月は原油が急落してからNYダウも下げ始めていて、原油が先行指標となっていました。

WTI原油先物 日足
WTI原油先物 日足

(出所:Bloomberg)

米国株はちょっと重たいかもしれないですね。ただ、長期で考えればいずれまた高値を更新していくのでしょう。


次の下落局面で拾いたい銘柄を今のうちにピックアップしておくのもいいかもしれないですね。

日本では今週(3月27日~)が年度末。29日(水)が権利落ち日です。

期が変わると市場の流れがガラッと変わるということは珍しくありません。


昨年(2016年)は原油安に苦しんだ中東勢が4月初旬に日本株を投げ売ったことから日経平均が急落しました。


新年度入りで新しいフローが入ってくれば、日本株に新たな動きが出てくることを期待したいですね。

日経平均 日足
日経平均 日足

(出所:Bloomberg)

■英ポンド売りが過去最大に積み上がる

今週(3月27日~)のスケジュールを見ると、大きなイベントはなさそう。


イギリスでは29日(水)、EU(欧州連合)に対してリスボン条約50条の行使を発動させて、いよいよ離脱交渉が始まります。


ただ、これも事前に予告されていることなので、織り込まれているはず。

メルマガ「FXトレード戦略指令!」でも書いているとおり、英ポンド/米ドルを1.2355ドルレベルからロングにしていますが、IMM(国際通貨先物市場)のポジションを見ると英ポンドの売り越しが過去最大に膨れあがっている。


市場はまだ英ポンド安を期待しているようですが、Brexit(英国のEU離脱)以上の悪材料が出るだろうかと問われるとピンときません。もう少しロングを継続したいと思います。

英ポンド/米ドル 日足
英ポンド/米ドル 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/米ドル 日足

そこまで英ポンドのショートポジションが積み上がっているのなら、ショートカバーによる上昇にも期待できそうですね。

(構成/ミドルマン・高城泰)

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