■ユーロ/円の上昇に拍車をかけた英ポンド/円
5月25日(木)の当コラムでマーケットのコンセンサスを下記のようにご紹介しています。
【参考記事】
●メルケル発言よりも本邦勢の欧州投資がユーロに追い風! 130円突破なら135円へ(5月25日、西原宏一)
「そして、ユーロ/円上昇の背景として一番大きな要因として挙げられるのが、ECBの出口論が活発になっていること。
出口に向かうためには、景気減速で苦しむ南欧諸国を切り捨てるかどうかがポイントになるため、今後のECBの動向に注目。」
このECBでの出口論が活発化していることを、今回のドラギ総裁のコメントでマーケットが確認したことが、今回のユーロ/円を急騰させた要因になっています。
そして、ユーロ/円の上昇に拍車をかけたのが、6月28日(水)の英ポンド/円の急上昇でした。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/円 4時間足)
■BOEのカーニー総裁も突然、タカ派な声明を発表
今週(6月26日~)はECBのドラギ総裁に続き、BOE(イングランド銀行[英国の中央銀行])のカーニー総裁も、突然タカ派な声明を発表しました。
6月28日(水)には、カーニー総裁が「BOEの刺激策の一部解除が必要となる可能性がある」とコメント。
先週(6月19日~)彼は、「今はまだ金融引き締めを開始すべき時でない」とコメントしていました。
これが、カーニー総裁が「頼りにならない彼氏」と揶揄される所以。
ともあれ彼のコメントを受け、英ポンド/米ドルが暴騰。
英ポンド/米ドルは1.2974ドルまで急騰しました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/米ドル 4時間足)
英ポンド/円は本稿執筆時点で、145.59円まで急伸しています。
以下は、英ポンド/円の週足チャートです。
(出所:Bloomberg)
2015年6月の高値が195.88円。
2年前は限りなく200円に近い位置にいたことにあらためて驚きますが…。
安値は2016年10月の121.61円。
では、フィボナッチの38.2%はいくらかというと、149.97円とほぼ
150.00円となっています。
テクニカル分析では最大そのあたりまでの反発の可能性を示唆しています。
ここで、126円という重要なレジスタンスを突破し…
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