■10月に入って日経平均が急騰したワケとは?
マーケット関係者によると、今月(10月)に入ってからの日経平均の急騰は海外勢が日本株をアンダーウエイトにしていたことが大きな要因と言われています。
それは、北朝鮮情勢の悪化が起因しています。
北朝鮮の建国記念日に向けて、リスクオフ相場が極まり、日経平均は急落、そして米ドル/円が一時、107.32円へと急落したのは記憶に新しいところ。
【参考記事】
●米ドル/円は「陰の極」達成から約6円急騰! バイオマス発電に絡んだ米ドル買いって…!?(10月5日、西原宏一)
ただ、その局面が「陰の極」となり、事態は改善をみないものの、それ以上悪化することもないため、マーケットは徐々に踏み上げられる展開となります。
特に日経平均は、「北朝鮮情勢を懸念して」海外勢がアンダーウエイトにしていたことから、今月(10月)に入って買い戻しが活発化しています。
(出所:Bloomberg)
これに加えて、欧州や米国の年金基金も再び日本株への投資を再開している模様。
彼らは日本株に投資する局面では、為替をヘッジする、つまり米ドル/円もロングにする傾向があります。
彼らからの米ドル買いの影響もあり、日経平均の急騰から周回遅れで、米ドル/円もようやく113円台を回復してきました、
(出所:Bloomberg)
■米大型減税実現に向けて米ドル/円も上昇へ
現時点のマーケット参加者の関心は、「米大型減税案の行方」に集まっています。
オバマケア代替法案のときの討議と相違し、今回の米大型減税案においては、共和党の中でも強烈な反対がないことから、感謝祭前の決着を目指しています。
現在の米国株は、この大型減税案の実現を織り込む形で上昇しており、早期決着に向けて、米国株の堅調は、まだ続くのではないかと想定しています。
これは、昨年(2016年)のトランプラリーのときのシナリオであり、株と比べると周回遅れですが、米ドル/円も早晩、114円~115円に到達するのではないかと考えています。
中期での米ドル/円の目標は、変わらず118円。
(出所:Bloomberg)
昨年(2016年)同様、年末に向けて上値を伸ばしてきた米ドル/円の行方に注目です。
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