■FOMC利上げでセル・ザ・ファクトへ
先週(12月11日~)はFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されました。結果は予想どおりの利上げ。
発表後、米ドル/円はセル・ザ・ファクトで下落。112円割れ寸前まで下がりましたが、米税制改革法案のニュースで反転したところで先週(12月11日~)は終わりました。
【参考記事】
●FOMCは予想どおりでセル・ザ・ファクト! 米上院補欠選挙で共和党敗北。影響は?(12月14日、西原宏一)
今回の利上げサイクルでは5回目の利上げ。今年(2017年)だけだと3月、6月、12月と3回目の利上げでしたが、1年を通して見ると米ドル安が進んでいます。
利上げしても米10年国債利回りがついてこないため、米ドル/円は上がらないし、むしろセル・ザ・ファクトで売られてしまいます。

(出所:Bloomberg)

(出所:Bloomberg)
一方、米国債利回りの低下は株にはポジティブですから、米国株市場ではNYダウ、S&P500、ナスダック総合指数の主要3指標が揃って過去最高を更新しました。

(出所:Bloomberg)

(出所:Bloomberg)

(出所:Bloomberg)
12月19日(火)に下院、20日(水)に上院で採決が行われる予定の米税制改革法案はいかがですか?
■米税制改革法案は今週半ばにも成立へ
米税制改革法案については、ルビオ議員が賛成に回ったことが好材料とされましたが、もともと反対だったわけではなく修正を求めていただけ。成立間近であることは変わりません。
成立後、セル・ザ・ファクトとなる可能性を見ているのは、これまでも話してきたとおりです。注目は米国株の反応。利益確定売りが出るようなら米ドル/円の下げも強まりそうですが…。
米議会絡みでは、12月22日(金)に暫定予算が期限切れとなります。一部政府機関のシャットダウン(閉鎖)を避けるためには新たな予算の成立が必要です。
これまでも最悪の事態を回避してきましたから、今回も大丈夫なのでしょうが、一応注意しておきたいですね。
米議会はまだ忙しいですが、今週(12月18日~)末はもうクリスマスイブ。週後半から休暇に入る欧米勢が増えてきて為替市場の参加者も減っていきます。
(次ページでは日銀会合やCMEビットコイン先物の話題が…)
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