■過去にあまり見たことがないようなポジションの変化!
先週(3月19日~)から今週(3月26日~)にかけて、為替市場の中で、私が注目した大きな変化がありました。
それは、IMM(国際通貨先物市場)のポジション動向です。
今年(2018年)に入ってから、米ドル/円は、ずっと円高傾向で推移してきたにも関わらず、投機筋の米ドル/円のロング(=買い)ポジション、つまり、米ドルに対する円の売り越しは、積み上がったままでした。
相場の変化の割には、円の売り越しの減少幅が、非常に小さい状況が続いていたのです。
しかし、先週末(日本時間3月24日)に公表された数字では、米ドル/円のロングポジションが激減していました。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
1週間で、ここまでポジションが変化したのは、あまり見たことがありません。
■短期間にしては極端だった印象も
この背景としては、前回のコラムで紹介したように、米国の貿易政策に対する懸念があります。
【参考記事】
●米経済面の最大のリスク要因は貿易政策! ドル/円は崩れれば100円に向かう可能性も(3月22日、今井雅人)
そして、そのことによって、米ドル/円が、1つの節目として意識されていた1ドル=105.00円を割り込んだことも、大きかったと思います。
その結果、米ドル/円のロングの投げ売りだけではなく、短期的にショート(=売り)にする投機筋も、かなり増えました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
私も、個人的に、これは短期間にしては極端だなという印象で、多少、逆戻りする可能性はあると感じていました。
■北朝鮮の動きがショートカバーの格好の材料に
そこに、中国の習近平国家主席と、北朝鮮の金委員長が会談したというニュースが飛び込んできました。
さらには、6月初旬にも、日朝首脳会談が開かれるかもしれないという報道も出てきています。
米ドル/円は、ちょうど下方向に大きく傾いたときに、こうしたニュースが出てきたために、ショートカバーの格好の材料にされたというのが実態ではないかと思います。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
北朝鮮問題に関しては、平昌オリンピックをきっかけに…
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