■歴史は繰り返す。北朝鮮問題は過去と同じ経緯をたどる?
北朝鮮問題に関しては、平昌オリンピックをきっかけに、北朝鮮側の姿勢が大きく変化したことがわかります。
現在の韓国の文政権は、北朝鮮との融和政策方針でありますが、金委員長はそのことを、実にうまく利用しました。
韓国を通じて、米国との接触を試み、史上初の米朝首脳会談が実現する見通しとなりました。
これに対して、焦りを感じた中国が、今度は北朝鮮に水を向けて、中朝首脳会談の実現となったわけです。
そして、完全に置いてけぼりになった日本政府は、慌てて来月(4月)、日米首脳会談を実施することを余儀なくされています。
今回の動きは、完全に北朝鮮主導で行われています。これまで、長い歴史を見る限り、北朝鮮は、こうした交渉の局面では、ある程度の妥協をして、一定の合意を形成してきています。
しかし、1年後には、難癖をつけたりして、合意を遵守しなかったり、破棄したりすることを繰り返しているのです。
歴史は繰り返す、とはよく言ったもので、おそらく、今回も同じような経緯をたどるのではないかと想像しています。
■本丸は貿易戦争! トランプ米大統領の本気度が試される
そうなると、短期的には、この問題は、いったん落ち着きを見せることになります。
つまり、こうした有事を懸念しての円高リスクというのは、払しょくされることになるでしょう。
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しかし、本丸は貿易戦争です。
これに関しては、まさにスタートしたばかりで、これからが正念場です。これから、トランプ米大統領の本気度が試されてきます。
【参考記事】
●円売り回避の背景にある3つのリスクとは? 米ドル/円は107円前後になれば戻り売りで(3月16日、今井雅人)
●中国の自業自得で米中全面対決の冷戦へ! リスクオフムードはクロス円で顕著(3月23日、陳満咲杜)
●米中の貿易問題はチキンレースの様相へ! 米ドル安続きそうだが新年度入りには注意(3月27日、バカラ村)
市場のテーマの本丸は貿易戦争。まだ始まったばかりで、これからトランプ米大統領の本気度が試される展開に (C) Chip Somodevilla/Getty Images News
今回の動きは、当面のポジション調整と見ておき、その後は、やはり、この貿易政策に注目していきたいと思っています。
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