■4月の外国人投資家は17年連続買い越し
年度末最終週となった3月26日(月)からの週、日経平均は1週間で1000円もの上昇となりました。センチメントが変わってきたようにも見えますが、強かったですね。

(出所:Bloomberg)
Facebookの情報流出、テスラの死亡事故と悪材料が続いた米国株の下落が一服。米中貿易戦争も、中国が衝突回避の姿勢を見せましたし、南北首脳会談の日程が決まり、森友問題もヤマ場を超えました。これらの悪材料は、いったん織り込まれたのでしょう。
【参考記事】
●Facebookに続きAmazonも…! 米ハイテク株反落とトランプ政権の通商政策で円高継続(3月29日、西原宏一)
配当権利取りなど年度末のカレンダー的な売買の影響も大きかったと思いますが、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)など「クジラ」の日本株買いのウワサもありました。
2万円割れを回避したかった官製相場の思惑も指摘されています。北朝鮮の非核化も、通商問題も、具体的な進展があったわけではない中での反騰劇ですね。
日本株の下落を主導してきたのは、11週連続で日本株を売り越していた海外勢ですが、過去のデータを見ると、4月は17年連続買い越し。新年度入りでのニューマネーへの期待もあり、いったん反発するのかもしれません。
逆にいえば、海外勢が4月に買ってしまうから、5月に「セル・イン・メイ」になりやすいとも言えますが…。
■日本企業の想定為替レートは109.66円
今日(4月2日)発表された3月の日銀短観では、米ドル/円の想定為替レートが109.66円となっていました。
もう少し保守的に変えてくるかと思ったのですが、足もとのレートより3円も上を想定するのは、めずらしいですよね。
変更してしまうと、業績見通しを下方修正せざるを得ないから変えられないのかもしれません。ただ、想定為替レートに、これだけギャップがあっても、日経平均は前場で上昇しました。嫌気しないだけの強さがある、とも言えますが……。
日経平均の週足を見ても、何度も言及してきた2万950円、つまり米ドル/円が125円の高値をつけたときの水準を終値では、しっかりキープしています。
2万950円のブレイクに失敗した形となっており、チャート的には上値を試しにいってもおかしくないように見えます。

(出所:Bloomberg)
(次ページでは注目の米雇用統計や今後の戦略の話題が…)
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