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【全文書き起こし2/4】 店頭FX業者の
決済リスクへの対応に関する有識者検討会
(第2回)

2018年05月22日(火)16:00公開 (2018年05月22日(火)16:00更新)
FX情報局

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■セントラル短資FX:ロスカットは厳格に実施している。ロスカット水準に近づいた場合、最短1秒ごとに監視

松田オブザーバー 当社は先に説明された2社と比べますと、取引高は数十分の1にとどまります一方、顧客の口座数や預かり資産では大きく見劣りするものではありません。

 これは当社の場合、中長期で保有される顧客の比重がかなり高いからです。当社は資本環境などの面で、伝統的な金融などに一番近いと思われている会社ではないかと思います。以下、当社に特徴なものと一緒にご説明します。

当社の決済リスク管理状況

※「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会」(第2回)の資料5「セントラル短資FX資料」より、「当社の決済リスク管理状況」を掲載

松田オブザーバー 2ページのとおり当社の親会社は、金融機関同士の日々の膨大な資金のやり取りの仲介をしております短資会社です。

当社のビジネスと顧客の特性(クリックで拡大)
当社のビジネスと顧客の特性

※「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会」(第2回)の資料5「セントラル短資FX資料」より、2ページの「当社のビジネスと顧客の特性」を掲載

松田オブザーバー そういうことで当社の顧客の特徴は、中長期的な視点での外貨投資の対象として利用される方が多いことと、ヘッジや現実の外貨調達といった実需に基づく取引をされる方が多いことです。

 これは他社と比べまして顧客の建玉の保有期間が長く、レバレッジが低いということに典型的に表れています。

 3ページのグラフでございますが、グラフの縦の線が平均の4.6ですが、この表をご覧いただきますと、当社の場合、右のだいたい7倍を超えるレバレッジで取引される方はかなり少なくなっています。

当社顧客のレバレッジ分布状況(クリックで拡大)
当社顧客のレバレッジ分布状況

※「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会」(第2回)の資料5「セントラル短資FX資料」より、3ページの「当社顧客のレバレッジ分布状況」を掲載

松田オブザーバー 4ページをご覧ください。次に業者が抱える3つのリスクの管理方法です。未カバーポジションの管理につきましては、ソフトリミット、ハードリミットなど、他の2社と異なった言葉を使っていますが、やっていることは基本的に同じです。

未カバーポジションリスクの管理(クリックで拡大)
未カバーポジションリスクの管理

※「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会」(第2回)の資料5「セントラル短資FX資料」より、4ページの「未カバーポジションリスクの管理」を掲載

松田オブザーバー 当社では日中の上限を保守的に設定しているだけではなくて、ディーラーが日中3交替するときには、当社の抱えるポジションは0にしています。

 次の5ページですが、未収金リスクとの関係でいうと、当社では未収金リスクの発生の原因となりがちな追加証拠金制度を採用しておりません。

 顧客が建てられるポジションの上限を保守的に設定しまして、ロスカットを厳格に実施する。そういう形で発生を防いでいます。

未収金リスクの管理(クリックで拡大)
未収金リスクの管理

※「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会」(第2回)の資料5「セントラル短資FX資料」より、5ページの「未収金リスクの管理」を掲載

松田オブザーバー 次は6ページですが、具体的には顧客の口座をその時点で清算した場合の価値が、取引を継続するのに必要な証拠金額を割り込んでいないかということを、その余裕度がどれだけ下がったかということに応じて、つまりロスカットが行われることになるレベルに、どれぐらい近づいたかということに応じまして、いっそう短い間隔で監視しています。最短は右の表の1秒になっています。

ロスカットルールについて(クリックで拡大)
ロスカットルールについて

※「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会」(第2回)の資料5「セントラル短資FX資料」より、6ページの「ロスカットルールについて」を掲載

■セントラル短資FX:ある1日の米ドル/円取引高780億円→ネットのドル買ポジション62億円→市場の価格変動によって最終的に受け払いされたのは2400万円。取引高に対して約3000分の1

松田オブザーバー 次に7ページ、カウンターパーティーリスクに関してです。こちらを回避すべく、当社がポジションを持つ先は、G-SIFIsに当たる3つの外銀に限定しています。かつこれらの3先にポジションを分散することで、万が一の場合をバックアップしています。

CPリスクの管理(クリックで拡大)
CPリスクの管理

※「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会」(第2回)の資料5「セントラル短資FX資料」より、7ページの「CPリスクの管理」を掲載

松田オブザーバー 次に8ページですが、過去のリスクイベント時はどうだったかです。これまでのところ業務の継続に、大きな影響を与えるような機会は避けられています。

 また、今後ともさまざまな事態を想定しつつ、リスク管理の高度化に努める所存であることは言うまでもありません。

リスクイベント発生時の対応(クリックで拡大)
リスクイベント発生時の対応

※「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会」(第2回)の資料5「セントラル短資FX資料」より、8ページの「リスクイベント発生時の対応」を掲載

松田オブザーバー 最後に参考までに取引高との対比で、どのくらいの額が実際に決済につながるか。これは資料では用意しておりませんが、その参考ベースを口頭で申し上げます。

 たとえば、ある1日ということで先ほど来、出ています、約1年前の3月9日の当社のドル/円の取引高は780億円でした。このうち決済の対象となりましたのは、売り買いの取引をすべて差し引きしたあとの、ネットのドル買ポジション62億円です。

 780億円に対して62億円です。実際にこれが受け払いされたのは、そのポジションの決済時点までの市場の価格変動によって増減したと。これは当日でいいますと2400万円でした。ですから取引高との対比でいうと、約3000分の1だった計算になります。以上です。

池尾座長 どうもありがとうございました。

 それでは最後に、東京金融取引所の伊藤オブザーバーからお願いします。

 東京金融取引所の伊藤でございます。それでは取引所のほうからは…

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