■トランプ大統領に想定外の出来事!?
トランプ米大統領自身も、今の段階でゴールがはっきりと見えているということではないでしょう。
その典型的な例が、米オートバイメーカー大手のハーレーダビットソンが、EU(欧州連合)の報復関税による追加の高関税を回避するため、欧州向けの生産を米国外に移すと発表したことに対しての反応です。
トランプ米大統領は、この発表に対して、「我慢しろ」などとツイッターで発言し、不快感をあわらにしました。
トランプ大統領は欧州向けの生産拠点を国外へ移すと表明したハーレーダビットソンのへ不快感をあらわに。恐らく、大統領にとっては想定外の出来事だったのでは…。写真は2015年9月にペンシルベニア州ウェスト・ローンで演説した時のもの (C) Chip Somodevilla/Getty Images News
彼にとっては、想定外の出来事だったのでしょう。今後もまだ、さまざまな憶測や報道が出てくる可能性は高いです。そのため、相場が細かく乱高下する展開は続くでしょう。
■基本は米ドル/円の押し目買い方針で
ただし、そんな中でも、全体的な米ドル高傾向は、それほど大きくは崩れてはいません。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足)
(出所:Bloomberg)
米ドル/円も、109円台前半から半ばにかけて、かなり底堅くなってきています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
本邦企業による大型M&A絡みの米ドル/円買いも、断続的に市場に持ち込まれているようです。
【参考記事】
●貿易戦争を警戒してるのに米ドルはなぜ安定している? 米ドル/円は需給に注目!(6月22日、今井雅人)
●金利環境を見れば当面、米国が一人勝ち!? 本邦M&A活況で米ドル高・円安相場に!(6月15日、今井雅人)
もちろん、米中の通商交渉が決定的に決裂し、貿易戦争に突入するような事態になれば、一気に相場展開は変わってしまいますが、そうでなければ、米ドル/円の底堅い動きは、今後も継続すると考えています。
投資方針としては、基本的に米ドル/円の押し目買いを推奨したいと思います。
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