■トランプ発言で米ドル安が加速!
先週(7月16日~)のトランプ大統領の発言に、金融市場は振らされる展開となっています。
7月19日(木)、トランプ大統領はCNBCのインタビューで「FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げはうれしくない」、「強い米ドルは不利だ」と発言し、中国人民元についても下落していることに不満を述べました。
米ドル/円は111円台半ばを超えてから、買い目線の人が増えていたタイミングでもあり、米ドル安へ推移しました。

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さらに、翌日20日(金)にはツイッターで、中国とEU(欧州連合)は通貨を操作しているとつぶやいたことで、米ドル安が加速しました。

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■中間選挙まで米ドルは上昇しにくい!?
トランプ大統領はFRBの利上げに不満を述べていますが、FRBには独立性があることから、今後も利上げは継続されていくと思います。
ただ、米ドル高に関しては、連日、同じ発言をしていることもあり、かなり不満があるものと思います。
今後、米ドル高トレンドになったとしても、11月の米中間選挙が終わるまでは、トランプ砲で上昇はすんなりと続かないことが考えられます。
【参考記事】
●長期の下降トレンドラインなどをブレイクしたドル/円を積極的に買えない理由とは?(7月17日、バカラ村)
●トランプ砲連発だが日本は射程に入らず? 日銀会合まで米ドル/円の上値は重そう…(7月23日、西原宏一&大橋ひろこ)
■ユーロ/米ドルの1.15ドルは難しくなったが…
EUがユーロを安くなるように操作しているとのつぶやきもありますが、中国人民元と違い、ユーロは操作して安くしているようには思えず、トランプ氏が大統領になってからを見ても、ユーロは上昇しています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 週足)
ここで考えられるのは、25日(水)に米欧首脳会談があり、そこで通商協議が行われる予定ですが、交渉を有利に進めるために先にけん制をしたことです。
もしくは、先週(7月16日~)、自動車関税の公聴会がありましたが、ここでの証言に自動車関税への批判が多かったこともあり、ユーロの水準の方へ不満がいった可能性が考えられます。
ユーロ/米ドルは2カ月以上、1.15~1.1850ドルでもみ合いを継続していますが、トランプ大統領のドル高けん制発言と、ユーロ安への不満もあり、新しい材料が出てこないと、1.15ドルへの推移は難しくなったように思います。ただ、買い上げる材料はない状態です。

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為替市場でトレンドが出ているのは米ドル/中国人民元で…
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