■FOMC後の流れは続かない!?
FOMCの結果発表後は、金融緩和の姿勢が消極的だったことを背景に、株安・短期金利上昇・米ドル高の展開が進んでいます。
(出所:Bloomberg)
(出所:Bloomberg)
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極めて自然な反応を、市場はしていると思います。その上で、今後の相場展開について、考えてみたいと思います。
確かに、目先、すぐに追加緩和観測が出てくる可能性はなくなってきました。そういう意味においては、FOMC後の相場の流れが、今後も続くと考えたくなるところです。
しかし、私はそこまでは、現状では考えられません。
まず、少なくとも米国は金利の引き下げを実行したわけで、この結果、米ドルと他の主要通貨との金利差は縮小しました。それは、米ドル高の阻害要因となってくると思います。
今回は、市場が期待し過ぎていた反動だと考えるのが、より自然ではないかと私は考えています。
【参考記事】
●市場の過剰反応は利益を上げるチャンス! 米ドル/円は当面、逆張り戦略が有効か?(7月11日、今井雅人)
■ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルの戻り待ちで
それに加えて、これからまた、政治的なイベントも出てきます。代表的なものは、米中貿易交渉と日米貿易交渉です。
米中に関しては、中断されていた閣僚級協議が再開されました。まだまだ、両国の間にはかなりの隔たりがあるようなので、予断を許しません。
国内では、参議院選挙が終わったので、これから日米貿易交渉が本格化していきます。心配なのは、交渉途中におけるトランプ米大統領の不規則発言でしょう。交渉が難航すれば、円相場に言及したりすることも考えられます。注意が必要です。
【参考記事】
●FOMC前までレンジ相場か。でも、今後は円高圧力がかかりやすい。そのワケとは?(7月19日、今井雅人)
全体的な相場観としては、急激な米ドル高にはならないものの、好調な米国経済と低調な欧州経済を反映して、徐々に対ユーロ、対英ポンドなどで、米ドルがじり高になっていくと考えています。
ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルでの、戻り売りのチャンスを狙いたいと考えています。
(出所:TradingView)
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