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どうなる? 12月12日英総選挙。6つの予想
シナリオから英ポンドの動きを大予測!

2019年12月06日(金)12:50公開 [2019年12月06日(金)12:50更新]

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■戦術的投票には問題点もある

 いいことずくめに見える戦術的投票。しかし、いくつかの問題点を抱えている。

【問題点1】スコットランド独立について

 スコットランドの有権者を例に考えてみよう。有権者Aさんは、労働党を支持している。しかし、Aさんの選挙区では労働党が勝てないので、残留支持のSNPに票を入れようと考えた。そこで問題発生となった。

 SNPは、英連合王国からの独立を支持している。

 しかし、Aさんは、スコットランドはこのまま英連合王国に留まることを支持している。そうなると、いくらEU残留支持でも、SNPに投票はできない。

【問題点2】労働党コービン党首の考え

 ボリスは、スコットランド独立に向けた住民投票実施について、かたく反対している。

 その点、労働党のコービン党首は、2021年までの実施は反対としているが、それ以降については言葉を濁している。

 現在、労働党との連立をほのめかしているのはSNPだけだ。しかし、独立の是非を問う住民投票実施の有無により、労働党とSNPの連立の話も消滅するリスクが出てくるだろう。

【問題点3】野党連合の亀裂

 ボリスが7月に、首相に就任した当時は、労働党、SNP、自由民主党、プライド・カムリ党、緑の党の5党が共同し、総選挙の時には残留統一立候補者を立てることで合意していたように見えた。

 しかしその後、労働党が2度目の国民投票かEU基本条約第50条の破棄かの間で迷い、最終的に2度目の国民投票実施を選択したことで、この連合から抜けた。

 その直後、どういう理由かはわからないが、前述のとおり自由民主党のスウィンソン党首が、SNPとは連合を組まないと発表。緑の党も労働党と同様、2度目の国民投票実施を支持しているが、自由民主党はプライド・カムリ党と緑の党に声をかけ、3党連合を組んで、60議席を争う姿勢を鮮明にした。

 つまり、残留支持政党には、「SNP」と、「自由民主党、プライド、カムリ党、緑の党の連合」で、票が分裂するリスクがある。労働党はあくまでも「ニュートラル(中立)」としているが、残留支持者の中には、労働党に票を入れる人もいるため、残留票が分かれてしまうリスクは高い。

 個人的には、戦術的投票では、自由民主党でもSNPでもなく、労働党が票を大きく伸ばさない限り、残留支持政権の誕生は難しいと考えている。

■選挙結果の6つのシナリオと英ポンドの見通し

 ここでは、私が勝手に考えた6つのシナリオをご紹介したい。

英ポンド/米ドル 週足
英ポンド/米ドル 週足チャート

(出所:TradingView

 英ポンドの動きについては、総選挙の投票締め切り直後に発表される出口調査を受けた「短期見通し」と、来年上半期(2020年1月~6月)の「中長期見通し」として、以下のように予想している。

6つのシナリオと英ポンド相場の見通し
6つのシナリオと英ポンド相場の見通し

※筆者作成

 以下、1つずつ解説してこう

【シナリオ1】保守党単独政権
(保守党が圧勝して過半数を大幅に上回る議席を獲得)

 保守党が過半数を大幅に上回る議席数を獲得した場合、総選挙の間は棚上げされていたEU離脱協定案が議会で可決し、2020年1月31日(金)までに、EUからの「条件付き離脱」が確実となろう。

 そこからの争点は、ボリスが主張しているように、移行期間を2020年12月31日(木)で終わらせられるのか? それとも、最長で2年間の延長が認められているため、2022年12月31日(土)まで移行期間を延長する必要が出てくるのか? に移るだろう。この決定は、2020年6月頃になされる予定。

***英ポンドの動き***

・保守党の単独政権誕生を受け、初動は英ポンドが大きく上昇

・その後、EU離脱協定案が可決し、批准手続きも終了。無事に条件付きで2020年1月31日(金)までに離脱できることが決定すれば、英ポンドには非常にポジティブ

・しかし、その後は上述のとおり、移行期間について、議会で意見が割れることが予想されるため、英ポンドは来年(2020年)の夏か、その直前から、いったん弱含むと予想

・もし、2022年末までの移行期間延長が決定すれば、判断が難しいが、英ポンドにとってはポジティブになると思う

【シナリオ2】保守党ギリギリ過半数
(保守党がかろうじて過半数の議席を獲得)

 保守党がギリギリで過半数を獲得した場合、かろうじてEU離脱協定法が可決し、2020年1月31日(金)までに「条件付き離脱」に持っていくことは可能

 ただし、この法案に追加される修正案の内容によっては、現在のEU離脱協定案の中身が大きく変更・修正されるリスクが出てくる。

 審議・採決する修正案の選択は、新しく就任するサー・リンジー・ホイル下院議長(労働党)に権限がある。この人は「離脱派」という噂なので、離脱に有利な修正案を選ぶこともあろう。

***英ポンドの動き***

条件付き離脱となれば、英ポンドにはポジティブ。ただし、保守党の議席数がギリギリなので、特に離脱強硬派の動きを考えると、政策運営は難しいかもしれない

そこに、移行期間中の不透明感などが重なった場合は、英ポンドは売られることを予想

・最悪のケースとして、2020年6月に決定されると言われている、移行期間の2年間延長が否決されれば、英ポンドは大きく売られると予想

【シナリオ3】保守党少数派政権
(保守党が与党の座を守るも過半数の議席を獲得できず)

 保守党の議席数が過半数以下で、他党から閣外協力が得られず、保守党だけの少数派政権となるケース。この場合は、たぶんもう一度、総選挙実施となる予感。

***英ポンドの動き***

・過半数の議席を獲得できず、ブレグジット強硬派議員の声が反映される政策運営となれば、合意なき離脱の可能性が高まることも考えられ、個人的には一番、嫌なシナリオ

・もう一度、解散総選挙となるリスクもあり、英ポンドには一番、ネガティブなシナリオだと考える

【シナリオ4】労働党とSNPの連立・閣外協力
(労働党とSNPが連立や閣外協力で政権を運営)

 保守党が過半数を取れず、労働党が予想を上回る議席を獲得した場合、労働党がSNPと連立、あるいは閣外協力を取り付け、政権運営をする可能性が出てくる。

 その場合、SNPは賛成していない、労働党イチオシの「2度目の国民投票実施」の有無が争点となり、ひとまず、離脱期限の再延期をEUへ要請することになるだろう。

 もし、本当に2度目の国民投票が実施されれば、スコットランドやウェールズの独立に向けた住民投票は、キャンセルされる可能性が出てくる。

***英ポンドの動き***

・2度目の国民投票実施が、かなり高い確率で実施されるというセンチメントが高まることが予想され、英ポンドにはポジティブ。本当に国民投票が実施され、EU残留となれば、英ポンドには大きく買いが入るだろう

・しかし、来年(2020年)以降の政策運営については、不透明感が高すぎる。たぶん、横ばいからやや下落というイメージか?

【シナリオ5】労働党+多数の野党が閣外協力
(労働党と多くの野党が閣外協力して、労働党が政権を運営)

 労働党の議席が過半数以下で、SNPと、それ以外の野党とも閣外協力を約束するケース。

 ひとまず、労働党が与党となり、政権を運営。2度目の国民投票実施なのか? EU基本条約第50条の破棄なのか? ここが争点となるだろう

***英ポンドの動き***

2度目の国民投票実施の確率の高低により、英ポンドへのポジティブ度合いが変わると予想

・そういうことにはならないと思うが、万が一、2度目の国民投票での質問に「残留」という選択肢がなければ、英ポンドにはネガティブ

・逆に、国民投票ではなく、EU基本条約第50条の破棄という選択が前面に出てくるようであれば、英ポンドにはポジティブ。どちらに転ぶか予想がつかないだけに、非常に難しいシナリオである

【シナリオ6】労働党政権
(労働党が過半数の議席を獲得して単独で政権を運営)

 労働党が過半数以上の議席を獲得し、単独政権を樹立するケース。この可能性はほぼゼロだと思うが、念のため。

 ブレグジットに関しては、2度目の国民投票実施となるだろう。国内政策として、公約で発表された公共事業の国営化などが実現する動きになるのか?

 仮にこのシナリオが実現したとしても、個人的には、この政権は長続きしないと予想している。

***英ポンドの動き***

・2度目の国民投票実施の部分で、英ポンドにはポジティブとなろうが、短命だろう。やはり、国内の政策運営の部分で、英ポンドにとってネガティブになることが怖い

・ただし、EUが(国民投票実施のために)離脱期限の再延長を認めてくれれば、そこからは残留の可能性が重視されるため、一時的には英ポンドにポジティブと考える

【参考記事】
英ポンドは買いか? 売りか? 「合意なき離脱」の可能性は本当にない!?(9月13日、松崎美子)

(編集担当/ザイFX!編集部・堀之内智)

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