■FRBは0.50%の緊急利下げに踏み切る
みなさん、こんにちは。
3月3日(火)の共同声明で、G7(先進7カ国)は、新型コロナウイルスの感染拡大と市場や経済に与える影響を緊密に監視しているとし、「すべての適切な政策手段を用いるとのコミットメントを再確認する」と表明。
その発表後、まず、RBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])が0.25%の利下げを実施。政策金利は、過去最低の0.50%に。

(出所:Bloombergのデータを基にザイFX!編集部にて作成)
そして、日本時間3月4日(水)未明、FOMC(米連邦公開市場委員会)は、新型コロナウイルスの米国経済への悪影響を払拭するため、0.50%の緊急利下げに踏み切りました。

(出所:Bloombergのデータを基にザイFX!編集部にて作成)
前回のコラムで、米10年債利回りの急低下をピックアップしましたが、想定以上のスピードで米国債は急伸(利回りは急低下)。米10年債利回りは、初めて一時1%を割り込む展開。
【参考記事】
●「セル・ジャパン!」と言いながら円売り。低ボラ脱却へ。米ドル/円は下値余地拡大か(2月27日、西原宏一)

(出所:Bloomberg)
結果、米ドル/円も追随。米金利の急低下を受けて、米ドルは主要通貨に対し、全面安となりました。
米ドル/円は一時、106円台まで急落しています。

(出所:Trading View)
■米国株のボラティリティは極めて高い状態にある
しかし、米国株は依然として不安定。
もともと、FRB(米連邦準備制度理事会)の緊急利下げは、彼らの思惑とは相違して米国株の急落を招く傾向があります。
FRBが0.50%の緊急利下げを決断しなければならないということは、米国経済はかなり逼迫した状況に追い込まれているのではないか(?)との懸念がマーケットに生じるからです。
FRBはそれをわかっていますが、将来的な景気の落ち込みを考慮すると緊急利下げに踏み切らざるを得なかったという展開。
実際、FOMCが緊急利下げに踏み切った3月3日(火)のNY市場で、米株は急反落しています。
しかし、3月4日(水)のNY市場では、トレンドフォロー型のシステムが作動し、NYダウは、いきなり1000ドルもの急騰を見せました。米国株のボラティリティは、極めて高い状態にあります。

(出所:Bloomberg)
振り返ってみれば…
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