■7500億ユーロのコロナ復興基金でユーロが反発
みなさん、こんにちは。
米国や日本のコロナ復興計画が注目を浴びる中、今週(5月25日~)は欧州の復興計画が話題に。
欧州委、7500億ユーロのコロナ復興基金案 3分の2を補助金で
欧州連合(EU)の欧州委員会は27日、新型コロナウイルスの流行で打撃を受けた域内経済への支援策として7500億ユーロの復興基金案を公表した。
市場から調達する資金を融資や補助金として提供する。
出所:ロイター
今月(5月)に入り、米国や日本のコロナ復興計画が注目を浴びていますが、欧州からも巨額のコロナ復興計画が提示され、ユーロクロス(ユーロと米ドル以外の通貨との通貨ペア)が急反発。ユーロ/米ドルも1.1035ドルに上昇しました。
(出所:Trading View)
■香港情勢を巡る米中関係悪化で豪ドル失速
こうした各国のコロナ復興対策により、グローバルに株価は反発。
S&P500指数は、3000ポイント台を回復しています。
(出所:Trading View)
本稿執筆時点での日経平均は、一時、節目の2万2000円に迫る2万1902円まで急騰。
こうした状況下では、為替市場でもリスクオンの環境が継続されていると考えがちですが、為替市場での注目点は少々異なります。
為替市場参加者の注目点は、「コロナ復興対策」に加え、「香港情勢を巡る米中関係の悪化」。
ブルームバーグによれば、米国は、香港では中国からの政治的な自治が、もはや維持されていないと判断した模様です。
香港では、これまで米国との貿易で特別待遇が認められてきましたが、この判断により、香港政府高官に対する査証(ビザ)発給制限や香港からの輸入品への関税導入など、幅広い手段を米国政府がとる可能性が生まれることになります。
中国政府は、香港を巡る米国政府の対応について内政干渉だとして反発しています。
中国の全人代(全国人民代表大会)は、5月28日(木)の閉幕前に、香港の社会統制を強める「国家安全法」制定の方針を採決すると見られています。(※)
(※編集部注:このコラムは5月28日東京時間までの情報を基に執筆しています。本日、全人代にて、香港への「国家安全法」を導入する決定を採択しました)
そして、このところの…
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