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西原宏一・大橋ひろこの「FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議」

1.20ドルを背に、ユーロ/米ドルを戻り売り!
ラガルドECB総裁はユーロ高を牽制するか?

2020年09月07日(月)16:39公開 (2020年09月07日(月)16:39更新)
西原宏一&大橋ひろこ

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■『マネー・ショート』とソフトバンクグループ

注目を集めていたナスダックが、とうとう崩れてきました


ナスダック総合指数は、先週9月2日(水)に1万2000ポイントへ到達して史上最高値を更新したものの、金曜日(9月4日)には一時1万1000ポイント割れまで急落しています。

ナスダック総合指数 日足
ナスダック総合指数 日足チャート

(出所:TradingView

ナスダック上昇の背景として話題になったのが、ソフトバンクグループのオプション取引


40億ドル相当のコールオプションを買っていたようで、そのヘッジとして現物の買いが出ていたことが米株を押し上げていたとの報道が出ています。

報道によると、ソフトバンクグループはすでにコールや現物株を高値で売り抜けて、別のオプションを買っているようです。


今度はプットオプションを買ったのかもしれませんね。

もし自分だったとしても、コールを手仕舞ってプットを買った上で報道機関へリークし、弱気な見通しを広める。


ソフトバンクグループには、ドイツ銀行出身の優秀なディーラーがいます。


映画『マネー・ショート』のモデルとも言われるディーラーです。彼のディールなのかもしれません。

■テスラ、S&P500不採用で急落!

米株の下げは、まだ続きますか?

米大統領選まで残り2カ月を切ったこの時期に暴落するというのも、ピンと来ません。


乱高下や大きめの調整はあったとしても、暴落まではないのではないか、と。

ここまで異様な強さでしたが、アノマリーだと9月、10月は弱い月。調整が入るのかもしれませんね。


もうひとつ気になったのは、テスラ株がS&P500に採用されなかったこと。


4四半期連続の黒字で採用の条件を達成していたのですが……。

【参考記事】
爆上げテスラに異変!? 外国株は空売り可能? CFDなら上がっても下がってもチャンス!
爆上げ中のテスラ株はバブルか? 本物か? CFDなら売り買い自在にテスラを取引可能!

7月のこの対談でも話しましたね。

【参考記事】
ドル/円は年内100円割れでもおかしくない。株価反落で、あっさり下落するイメージ(7月13日、西原宏一&大橋ひろこ)

不採用のヘッドラインが流れた金曜日(9月4日)の時間外取引で、テスラ株は一時8%の大幅安。


ナスダック上昇の牽引役だったテスラの急落は、市場全体のセンチメントを悪化させるかもしれませんね。


ちなみに、8月31日(月)からNYダウの構成銘柄が変わっています


採用された1社がクラウド顧客管理のセールスフォースドットコム。代わって外れたのはエクソンモービルです。


かつては時価総額世界一を誇っていた巨大石油企業エクソンモービルと、IT大手のセールスフォースが入れ替わるのは今の時代を象徴していますね。


そして、週明けのWTI原油価格は、40ドルの大台を割り込む冴えない始まりに。原油安は、米株にとってよい材料ではありません。

WTI原油先物 日足
WTI原油先物 日足チャート

(出所:TradingView

■ECB理事会でラガルド総裁のユーロ高牽制発言はあるか

株価にも影響が出るかもしれないのが、中国の「環球時報」が「中国は米国債の保有額を8000億ドル程度まで徐々に減らすだろう」との論評を掲載したこと。


環球時報は、共産党系メディア。中国政府は何らかのアナウンスメント効果を狙っているのでしょう。

この報道を受けてなのか、今日(9月7日)の米10年債利回りは上昇しています。

米10年債利回り 日足
米10年債利回り 日足チャート

(出所:TradingView

米中交渉を有利に進めたい思惑があるのかもしれませんが、米長期金利の上昇は株価にとってネガティブです。

今週(9月7日~)のイベントに目を移すと、9月9日(水)にカナダ、9月10日(木)にはユーロ圏の金融政策発表が控えています。

カナダは、特に変更がなさそう。注目は9月10日(木)のECB(欧州中央銀行)理事会です。


金融政策は据え置きでしょうが、チーフエコノミストでもあるレーン専務理事は先週(8月31日~)、ユーロ高牽制発言を行いました。


ユーロ/米ドルが1.20ドルを超えるのは、嫌なのでしょう。


ラガルドECB総裁が、9月10日(木)の記者会見でどんな発言を行うのか注目です。


レーン専務理事と違う趣旨の発言をするとは思えず、1.20ドルを超えるようなユーロ高に釘を刺すような発言が出るのかもしれません。

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/米ドル 日足チャート

(出所:TradingView

ラガルドECB総裁写真

ラガルドECB総裁が9月10日(木)の記者会見でどんな発言を行うのか注目と西原氏は指摘。レーン専務理事と違う趣旨の発言をするとは思えず、1.20ドルを超えるようなユーロ高に釘を刺すような発言が出るのかもしれないという (C)Visual China Group/Getty Images

日本では、自民党の総裁選挙が明日9月8日(火)告示、9月14日(月)に投開票です。

菅さんで決まりでしょうし、市場の焦点とはならないでしょう。


米ドル/円は底堅く、上値は重く、200カ月移動平均線はほぼ水平。いかに動いていないかを示していますね。

【参考記事】
豪ドル/米ドルを押し目買い! 米ドル安は続く。「菅首相」誕生なら市場の反応は?(8月31日、西原宏一&大橋ひろこ)
アベノミクスさようなら。安倍首相辞任の意向で日経平均急落! 米ドル/円急落!

米ドル/円 月足
米ドル/円 月足チャート

(出所:TradingView

■1.20ドルを背にしてユーロ/米ドルの戻り売り

今週の戦略は、どう考えますか?

3月9日(月)以降、大きな流れは株高、米ドル安でした。


ところが、9月1日(火)にユーロ/米ドルが1.2011ドルの高値をつけて反落。豪ドル/米ドルも0.7414ドルで反転。ナスダックも先週(8月31日~)、急落しました。


9月1日(火)でいったん株安、米ドル高へと流れが反転した可能性があります。


そうなればユーロ/米ドルの1.20ドルを背にして戻り売りがいいのでは。目先は1.1750ドルが節目ですし、大きく崩れるようなら1.15ドルがターゲットとなります。

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/米ドル 日足チャート

(出所:TradingView

(構成/ミドルマン・高城泰)

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