■銅などのコモディティ価格が高騰
銅の価格が、すっ飛んでいます。
(出所:TradingView)
銅は、さまざまなところに使われますが、需要面では中国の住宅セクターが回復していることが大きいと思われます。
一方、供給面では、第1位の生産国であるチリが、高波により輸出が停滞していることや、コロナの影響で生産が滞っていることがあるようです。
しかし、高騰しているのは銅だけではありません。プラチナや銀の価格も上昇していますし、コーンや大豆の値段も高くなっています。
■世界が正常化しても、FRBは緩和的な政策を続ける
ワクチンの接種が進み、世界は今後、正常化しようとしています。
正常化すれば、これまでロックダウン等で鬱屈していましたから、消費は爆発するでしょう。どう見ても、景気はよくなります。
【参考記事】
●この先、世の中はどうなる? コロナ感染は抑制されて好景気に。円安傾向強まるか(2月10日、志摩力男)
それでも、FRB(米連邦準備制度理事会)は緩和的な政策を続ける意向です。
中途半端なところで引き締め方向に切り替えると、景気を腰折れさせてしまいます。
とにかく、景気を上向かせることが大事です。それはパウエルFRB議長も、イエレン財務長官も、考えは同じです。
■必然的に気になるのは「インフレ」
そうなると、必然的に気になるのは「インフレ」です。
コモディティ価格が上昇し続ける可能性があります。
有料メルマガ「志摩力男のグローバルFXトレード!」では、読者の方から質問を受け付けていますが、インフレを気にされる方が多くなっています。
消費者物価指数が上昇するインフレがやってくるかと言えば、それはちょっとむずかしいかなと思います。
しかし、コモディティ価格が上昇していくことは十分ありえます。
景気回復+超金融緩和継続+環境シフト⇒コモディティ価格上昇、という構図になるのでしょう。
【参考記事】
●原油価格上昇やインフレは円安材料になる。需要の高まりから原油価格は100ドルへ!?(2月17日、志摩力男)
■コモディティ価格の新しい上昇サイクルが始まる可能性も
そうなると、やはり強いのは「豪ドル」でしょうか。
コモディティ・スーパーサイクル(※)という言葉もしばしば出てくるようになりました。
(※編集部注:コモディティ・スーパーサイクルとは、商品相場の周期的変動や景気循環のうち、数十年の周期で起こるもの)
原油、銅、CRB指数、豪ドル/米ドルの長期的な動きを見てみると、原油は2008年にピークをつけたものの、コモディティ価格は2001年から2011年にかけて上昇相場でした。
2011年から2020年までは下落相場となり、原油はマイナス価格までありましたが、今はその安値からリバンウンドしてきています。
コモディティ価格の新しい上昇サイクルが始まる可能性もあるように見えます。
(出所:TradingView)
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