今週は各国の金融政策会合が目白押し。FOMCはもっとも重要なイベントに
今週(12月13日~)は、各国の金融政策会合が重なる週です。
そして、今年(2021年)最後の重大イベントでもあります。
特に、12月14日(火)~15日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)がもっとも重要です。
バイデン大統領もインフレを気にしており、パウエル議長もインフレ対応へ軸足を置いているため、FOMCは今回だけでなく、今後、毎回重要なイベントとなってきます。
パウエルFRB議長はインフレ対応へ軸足を置いているため、FOMCは今回だけでなく、今後、毎回重要なイベントとなってくる (C)Bloomberg/GettyImages
12月10日(金)に米国のCPI(消費者物価指数)の発表がありましたが、前年比6.8%上昇と39年ぶりの高水準となりました。
発表前から、今回のFOMCでテーパリング(※)が加速するのではないか、との予想もありましたが、この数字が出たことで、それがほぼ確実な状態となりました。
(※「テーパリング」とは、量的緩和政策により、進められてきた資産買い取りを徐々に減少し、最終的に購入額をゼロにしていこうとすること)
市場もすでにそれは織り込んだ状態だと思います。
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注目はドットチャートとパウエル議長の会見。複数回の利上げは株式市場にはネガティブか
注目すべきは、ドットチャートとパウエル議長の会見となります。
前回(9月)のFOMCのドットチャートでは、来年(2022年)は0.5回の利上げ見通しでした。今回は2回の利上げ見通しになるとの予想が増えてきており、実際に2回となれば織り込み済みになっている可能性もあります。ただそれよりもタカ派な予想も多く、もし3回となれば米ドル高に推移するのではないかと思います。
【参考記事】
●米ドル/円は112円トライに期待。FOMC後の米長期金利上昇が追い風となる中、季節性通り、年末に向けて上昇傾向となるか(9月28日、バカラ村)
来年(2022年)の利上げ回数にもよりますが、利上げを複数回するとなれば、株式市場は弱くなりやすいと思います。
景気が良くて利上げをするのであれば、株も上昇することが考えられますが、まだ新型コロナウイルスの新たな変異種オミクロン株の感染力の強さなどが懸念される中、景気が良くなるともいえないときに利上げをするのであれば、株式市場には良くないと思います。
そのためリスク回避になりやすく、為替市場は米ドル高にもなると思うため、豪ドル/米ドルやニュージーランドドル/米ドルの売りがいいのではないかと考えています。
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
今回のFOMCは為替市場だけでなく、株式市場も債券市場も見ながらの対応になりそうです。
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FOMCを通過してリスク選好に動くようであれば、豪ドル/円の買いに切り替えて対応
サブシナリオとしては、テーパリングの加速は織り込まれていて、利上げも2回はすでに織り込まれているとすれば、イベント通過で株は買われることが考えられます。さらにアノマリーとしても年末はリスク選好になりやすい時期でもあります。
もしFOMCを通過してリスク選好に動いているようであれば、そのときは豪ドル/円の買いに切り替えることを考えています。
(出所:TradingView)
クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の多くは重要なサポートで下げ止まっており、特に英ポンド/円は149円のサポートで何度も下げ止まっていることになります。
(出所:TradingView)
豪ドル/円も78円台でサポートされているため、リスク選好となった場合は、そこをバックに買いで考えています。
(出所:TradingView)
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