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西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

ユーロ/米ドルの反発に警戒! 当局者が
「ユーロ安は驚異」と指摘。金利先物市場
では、ECBの年4回の利上げを織り込む動き

2022年05月19日(木)16:48公開 (2022年05月19日(木)16:48更新)
西原宏一

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前例のないFRBの連続利上げが控える。ただ、米国株市場はソフトランディングを期待か

 みなさん、こんにちは。

 米国では今月(5月)に続き、6月そして7月もFRB(米連邦準備制度理事会)による0.50%の連続利上げが控えています。

0.50%の連続利上げはこれまで前例のないこと。

 加えて、FRBのバランスシートの縮小も控えています。

 「インフレを封じ込めるために」FRBによる大幅な金融緩和縮小が控えているということは、米国株の大幅調整(下落)の可能性を残しているという意味になります。

NYダウ 日足
NYダウ 日足

(出所:TradingView

 金利先物市場をチェックすると、今年(2022年)末までにFF金利(※)先物が3.00%近くまで上昇することが予測されており、FRBの金融緩和縮小の動きを織り込みつつあります。

(※編集部注:「FF金利」とは、フェデラルファンド金利のことで、FFレートとも呼ばれる。米国の政策金利)

 ところが、株式市場は違うようです。

 インフレを封じ込めるために、FRBの連続利上げがあることはマーケットでは広範に理解されていますが、米国株式市場は、いわゆるソフトランディングを期待しているようです。

 つまり、FRBの大幅な利上げはあっても、米国株は大きく崩れもせず、インフレもうまく沈静化するということ。

 確かに、米国株が暴落すれば、FRBが利上げのスピードを緩めると思われ、その場合、米国株はいったん値を戻します。

 しかし、利上げのスピードを緩めたり、FRBのバランスシート縮小の規模を縮小させるとインフレは封じ込められません。そのため、再びFRBは大幅利上げを始めると思われます。

 よって、米国株式市場は、ソフトランディングを期待するあまり、少々楽観的すぎると言えるのかも知れません。

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米ディスカウントチェーン大手の株価下落をきっかけに、米国株は急落…

 そうした中、5月18日(水)の米国株は急落を演じました。

NYダウ 日足
NYダウ 日足

(出所:TradingView

 きっかけは、米国のディスカウントチェーン大手ターゲットの株価下落。ターゲットの株価は、前日比25%安もの暴落を演じて取引を終了しています。

 ターゲットのブライアン・コーネルCEOは2-4月に急増した経費について、落ち着く兆しはほとんど見られないと説明。つまり、インフレによるコスト増です。

 同業のウォルマートも、5月17日(火)に利益見通しを引き下げており、景気減速が徐々に明確化しています。

 先週(5月9日~)も、暗号資産の暴落をきっかけに米国株が急落しましたが、その後、持ち直しました。

 しかし、前述のようにターゲットの株価急落で、5月18日(水)の米国株はあっさり暴落。S&P500指数は前日比4.00%、ナスダック総合指数にいたっては同4.7%も下落しています。

米国株は当面、神経質に乱高下する展開となることを予想。米ドル/円は127~131円レンジでの振れ幅の大きい動きになるか

 米金融市場は、株価が急落すると米国債利回りが下がるため、その後、再び株式市場に資金が入り株価が反発する傾向があります。

 しかし、FRBの連続利上げを控え、結局、米国債利回りも再び低下するという展開が続いています。

 結果、米国株は当面、神経質に乱高下する展開となることが予想され、米10年債利回りも2.75~3.00%のレンジでの往来相場が予想されます。

米10年債利回り 日足
米10年債利回り 日足

(出所:TradingView

 よって、米10年債利回りと連動性の高い米ドル/円相場も上昇一服。

 米ドル/円は127~131円の間での乱高下が続くのではないでしょうか?

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:TradingView

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欧州当局者のユーロ安に関する発言が目立つ。ユーロ/米ドルの上値余地が徐々に拡大しているか

 こうした中、マーケットの注目がシフトしてきたのがユーロです。

 欧州当局者のひとつの意見として、当初筆者はあまり重要視していなかったのですが、下記のコメント以降、ユーロが底堅くなってきました。

 ECB(欧州中央銀行)のクノット氏が「7月の利上げを支持し、0.5ポイントも選択肢」とコメントしたことも影響しているようです。

 現在、金利先物市場では、ECBの年4回の利上げが織り込まれつつあります。

 これだけでは、米国の大幅な利上げに見劣りしますが、ビルロワドガロー仏中銀総裁のように、ユーロ安についてのコメントが当局から出るようになってきており、ユーロが底堅くなっています。

ユーロ安は脅威、6月はECBの決定的会合に=仏中銀総裁

出所:ロイター

 ユーロ/米ドルは2017年1月3日に1.0341ドルの安値をつけて反発。そして、先週(5月9日~)13日(金)の安値が1.0350ドルです。

 よって、ユーロ/米ドルは1.03ドル台ミドルレベルでダブルボトム(※)になる可能性があること、そして筆者が使用しているインジケーターが、ユーロ/米ドルのボトムが近いことを示唆していることから、ユーロ/米ドルの上値余地が徐々に拡大していると想定しています。

(※編集部注:「ダブルボトム」とは、相場の底入れを示すテクニカル分析のシグナルのひとつのこと)

ユーロ/米ドル 月足
ユーロ/米ドル 月足

(出所:TradingView

 米国株が神経質な展開となり、米10年債利回りの3.00~3.10%がいったん重くなってきたため、米ドル/円の上昇は一服で、押し目を待ちたいところです。

 欧州当局者からのコメントが目立つようになり、これまで「ロシア-ウクライナ戦争」により値を下げてきた、ユーロ/米ドルの反発に警戒。


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