米ドル/円は一時127.50円まで下落。市場のポジションが偏り、調整が深くなっている。上昇トレンドに戻るには時間がかかりそう
米ドル/円は131.35円まで上昇しましたが、5月12日(木)には127.50円まで下がりました。
131円台で2度上値を抑えられたことや、市場のポジションが買いに偏っていたこともあって、調整が深くなっています。
(出所:TradingView)
130円台で推移していたときに、長期の予想として140円や150円などが多くなっていたため、市場参加者のポジションが買いに偏り、それが下げの原動力となったようです。
IMM(国際通貨先物市場)ポジションでも、11万枚の円売りに偏っています。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
過去は10万枚を超えてくるとかなり偏った水準となっていましたが、その水準まで偏ってきています。
週間でも調整が起きやすい水準まで積み上がっていることになります。
ファンダメンタルを考えると、IMMのポジションが反転することはないと考えていますが、米ドル/円が上昇トレンドに戻るには時間がかかりそうです。
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米長期金利が2.65%まで下がれば、米ドル/円は125円までの調整の可能性もあるか
米ドル/円は米長期金利との相関性もあります。
米長期金利は3.20%まで上昇しましたが、こちらも2.81%台まで下がりました。
(出所:TradingView)
2018年11月のときは3.25%で上昇が止まっており、2014年にも3.04%で上値が止まっています。
(出所:TradingView)
3.04~3.25%付近はいったんは引っかかる水準のようで、今回もその水準まで上昇したことから調整したのだと思います。
今の調整は2.65%のサポートまで下げる可能性があると思いますので、もしそこまで調整するようであれば、米ドル/円は125円まで調整する可能性が出てきます。
(出所:TradingView)
米ドル/円を積極的に売るような状況ではないですが、市場のポジションが偏っているため、高いところで買うとプラスになるまで時間がかかりそうです。
トレードとしては下がれば買いでいいと思いますが、上昇トレンドが止まったため、利食いを入れていく必要がある相場だと思います。
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米ドル/円は、しばらく米長期金利の動向を確認しながらのトレードに。ただ、下がれば買いで良さそう
今週(5月16日~)の金曜日には日本のCPI(消費者物価指数)の発表があります。
極端な数字が出ない限り、黒田総裁は金融政策を変更しないと思いますが、ただ高い数字が出れば、市場参加者からは金融政策が変更されるのではないかとの思惑が出てくるため、米ドル/円が瞬間的に売られることになると思います。
ただ、米長期金利と連動して推移しているため、その下げは続かないと思います。
3月から米ドル/円は米長期金利と相関した動きをしていることもあり、しばらくは米長期金利を見ながらのトレードになると思いますが、米国は11月の中間選挙に向けてインフレ対策をするため、米長期金利が下がることは考えにくく、米ドル/円の下げも限定的だと思いますので、下がれば買いでいいように考えています。
(出所:TradingView)
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