ECBが木曜日に利上げを50ベーシスするのではないかとの観測が強まった。何をいまさらという感じである。さすがにドイツのCPIも高水準が続き、これがなおも上がりそうだということになると、各国の調整などは二の次にならざるを得ない。総意を持って金融政策を決めること自体がおかしな事である。
ともかくも利上げ期待から、久しぶりにユーロは腰の強い展開となった。ユーロドル、ユーロクロスと、おしなべて堅調。同時にポンドの50ベーシス利上げ論がBOE総裁の口から出たことで、ポンドも強くなっている。
私もアジア時間に1.01台だったときにユーロドルを何回かショート攻めしたりしたが、タイトストップだったがことごとく全滅。欧州時間でユーロドルが1.02台に乗せてきても、もうやる気は出なかった。そのくらいユーロは強かったのである。
私から見るとECBが利上げを25ベーシスやろうが50ベーシスやろうが、まったく世間から取り残された状態であるのことには変わりがない。利上げ幅の議論が小さすぎて、かえってユーロの金融緩和状態が目につくのである。
米企業の決算も好調な部分に反応し、引け後のネットフリックの決算発表を控えて米国株はさらに一段高した、前回の決算でネットフリッスクは米国株急落の牽引となったことは記憶に新しい。それゆえ市場の期待が大いに集まっていたのもうなづけるのである。そして結果はアナリスト予想を超えてきた。それをうけて今日のアジア時間ではリスクテークが進んでいる。ユーロ円やドル円もやや上昇気味だ。
次にユーロを売るのは、やはりECB会合が終わって結果が出てからのこととなるのか。それまでは今少しユーロのショートカバーが続きそうである。
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