ドイツのインフレ指標でも、物価高の弊害が示された。ユーロ債の利回りは急上昇。すでにインフレが顕著なイギリスに引き続いて、ドイツでも物価高で悩むことになるのが明確になった。
ECBの利上げも年内に100ベーシスポイントまで織り込んでしまい、それに連れて米ドル金利もツラレ高している。ドルの10年ものの利回りはまだ3%の大台に乗せてきていないが、もはや時間の問題であろう。
ニューヨーク時間では、やはりドル買いが優勢となった。ドル金利自体は驚くほど上がっているわけではない。それでもこれでドルの利上げの環境がさらに整ったということで、次の材料が明確に出てくるまではドルロングを持っておこうとの意欲が高まった。
ユーロドルも1.01台まで戻せずに、ほとんど安値引け。いつパリティ割れを敢行してもおかしくはない状態。ドル円もちょっと重たい感じがしたが、137円台まで乗せてくるのに成功している。
週末には恒例のジャクソンホールでの議長講演も予定されている。利上げのペースを早急に落とすべきだと発言に過剰に反応してきたマーケットだが、ここにきて利上げ停止や利下げの時期などの話しをするのではないかとの観測は完全に吹き飛んだ形だ。
よって今週はドルの腰の強い展開が予想される。今年の最高値を超えてくるかもしれない。ユーロドルのパリティ割れ、そしてドル円の140円台乗せなどである。
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