ECBは期待通りに75ベーシスの利上げをおこなった。しかも今後も引き続き、利上げを継続するとも明言した。それだけ足元のインフレ高進が放置できない状況になっているのがわかる。これまでは南北の格差を理由に利上げを渋っていた様子がうかがわれるが、ドイツだけに限らず、フランスやオランダも賃金上昇を伴い物価高になっているのに抗しきれなかったというところであろう。
一部にささやかれていた50ベーシスしか利上げしないのではないかという心配は払拭された。それでは世界的に見た整合性からは利下げと同じになる。それだけは回避した格好だ。ユーロドルのレートはチョッピーな動きも見られたが、ここ最近のコアレンジを抜けてくるということはなかった。なんとなくパリティより上では売り込んでおいて、パリティ以下では買い進むという形で、当面はしのげる感じがしてくる今日この頃だ。
ドル円も同じく145円台を突破するのを目指しながら、今のところは144円台では売りたい人のインタレストを集めている。145円台に乗せてきたらまた買い直せばいいと言った考えである。そうしているト次第に144円台もだんだんと軽くなっている。そしていつかは上サイドを抜けてくるのだろう。時間の問題である。
日銀と政府側が円安に関して協議する場を設けたようだが、それでは相場に影響を与えることはなかった。財務官が力強く対処すると行ってみたが、どうせ実弾介入はできないと足元を見透かされているせいだ。パウエル議長も発言の機会を得たが、先日のジャクソンホールをはみ出す内容は何もなかった。
ドル金利が高いところで高止まっているが、ドル相場の方はやや軟化している。今晩は何も大きな材料がないだけに、ポジション調整としょうして、もうちょっとドルが調整で売られるのかもしれない。
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