今週は米CPIの結果に注目。結果次第で、米ドル高トレンドに変化が出る可能性も
米ドル高トレンドとなっていましたが、先月(9月)下旬にはその調整が起きています。
英ポンド/米ドルの反発が大きく、10月5日(水)には1.1495ドルまで反発しました。
ユーロ/米ドルも1.0000ドル目前まで反発しています。
ただ、米ドル高のトレンドは崩れておらず、再度ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルなど、米ドル高に戻ってきています。
今週(10月10日~)は、13日(木)発表の米CPI(消費者物価指数)が重要となってきます。
この数字が高いようであれば米ドル高がまだ続くことになり、低い数字が出るようであれば、米ドル高トレンドも止まることになります。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足)
先週(10月3日~)の米ドル安のときも、FRB(米連邦準備制度理事会)が利上げサイクルを一時的に停止する、もしくは利上げペースを落とすのではないか、という思惑が出てきていましたが、このCPIが低くなっているようであれば、その可能性は出てきます。
ただ予想値と同じ程度であれば、まだインフレは収まったとは言えないため、米ドル高トレンドは継続すると考えるべきかと思います。
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米ドル/円は、政府・日銀の介入後2~4円程度下がったところで買うのが良さそう
米ドル独歩高のため、何に対しても米ドルを買っていればいいと思いますが、ただ米ドル/円に関しては政府・日銀による介入警戒感もあるため、高いところで買うのは躊躇するところです。
介入後の2~4円程度下がったところで買うのがいいのではないかと思います。
1回目の介入のときに140円が割れなかったこともあって、下限はその水準で考えての買いでいいのではないでしょうか。
米ドル/円の上昇チャネルに関しては徐々に上がってきており、上限は148円台半ばあたりになるため、買うにしても下がってきてからの方がいいように思います。
【※関連記事はこちら!】
⇒米ドル/円は、142~143円あたりが目先の下限のメド。147円台半ばへ上昇すれば、実弾介入の実施の可能性も!ただし、大きな流れとしての米ドル高は継続(9月27日、バカラ村)
(出所:TradingView)
ユーロ/米ドルも下降チャネルが継続しており、基本的には売り方向が続くように思います。
(出所:TradingView)
ただ、ECB(欧州中央銀行)もFRB(米連邦準備制度理事会)と同じように大幅利上げを行っていることや、通貨ユーロが下がることで輸入インフレにもなっているため、下降チャネルの下限では何度も反発しています。
そのため、下では売らず、戻り売りを繰り返すトレードがいいのではないかと思います。
高インフレの英国。トラス首相の経済政策は、さらにインフレになりやすい。英ポンドは買いにくい通貨に
英ポンド/米ドルは、BOE(イングランド銀行[英国の中央銀行])が市場の安定のための施策を行っているため、乱高下は収まりつつあります。
V字回復していることもあって、チャートからは売りにくい形ですが、高インフレのときにトラス首相は大型減税策を行うため、さらにインフレになりやすく、英ポンドは買いにくい通貨だと思います。
そのため、英ポンド/米ドルも売り方向でいいのではないかと考えています。
(出所:TradingView)
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豪ドル/米ドルも売り方向で良さそうだが、中国共産党大会の内容を受けた株式市場の動向にも注視したい
そして豪ドル/米ドルですが、10月4日(火)のRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])理事会において、市場予想では0.50%の利上げでしたが、0.25%の利上げとしました。
大幅利上げが続くと景気に悪い影響も与えるため、その配慮もありますが、ここまで大幅利上げを続けたことの効果を見極めたい、という部分もあると思います。
ただ各国が大幅利上げを繰り返しているため、グローバルにみても株式市場にとっては売り材料となり、リスク回避になることから、為替市場で反応しやすいのは豪ドルの売りになります。
そのため、豪ドル/米ドルも売り方向でいいのではないかと考えていますが、ただ来週(10月16日~)には中国共産党大会があります。
中国と豪州の経済的な影響は大きいこともあり、株式市場が急落していない間は、豪ドルは底堅くなりそうです。
(出所:TradingView)
ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルなど、多くのドルストレート(米ドルが絡んだ通貨ペアのこと)の週足は、先週(10月3日~)は上ヒゲのある形となっています。
その点からも、今週(10月10日~)も引き続き米ドル買いでいいのではないかと思います。
ただ、米CPIの内容には注目です。
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