12月13日に米CPI、12月14日深夜にFOMC
今週(12月12日~)はイベントが多いですね。まず、12月13日(火)に米CPI(消費者物価指数)が発表されます。
先月(11月)の米CPIはサプライズとなりましたが、今回は翌日(12月14日)深夜にFOMC(米連邦公開市場委員会)を控えているだけに難しいですね。
米CPIの総合指数では6月の9.1%(前年比、以下同)をピークに低下してきましたが、重要なのはエネルギーと食品を除いた「コア指数」。
9月に6.6%へ上昇したものの、10月は6.3%と鈍化しました。この鈍化傾向が続くのかどうか。
いずれにせよ、12月14日(水)のFOMCは0.5%利上げで変わらないでしょう。
問題は、ドットチャートで示されるターミナルレートの見通しです。
5~5.25%へとやや引き上げられるとの見方がコンセンサスとなっています。
さらに高くなるようだとサプライズですし、想定よりも低いと米ドル売りが再開する可能性もありますね。
市場の織り込みが誤っているようなら、ウォール・ストリート・ジャーナルのニック・ティミラオス記者になにか言わせる可能性もある。
ニックの記事、ツイートにも要注意ですね。
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200日移動平均線でサポートされた米ドル/円、反発の可能性も
先週(12月5日~)発表された米PPI(生産者物価指数)は予想を上回り、米金利が上昇、米ドル/円も買われました。
(出所:TradingView)
米CPI発表前なので値動きは限定的だろうと見ていましたが、今の米ドル/円は1、2円程度だと簡単に動きますね。
米ドル/円はちょうど200日移動平均線でサポートされています。ここを割っていくのか、反発するのか、年末に向けて注目ですね。
(出所:TradingView)
10月高値151.95円から18円の下落は、米2年債利回りの水準と比べると明らかに売られ過ぎです。
米2年債利回りとの相関が続いていたと仮定すれば、現在の妥当なレートは145円。相関が切れた可能性もありますが、140円前後まで調整しても不思議はない水準です。
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(出所:TradingView)
今週のイベントで反発する可能性もありますね。
来年(2023年)の予想を見ていると、「FOMCは年後半から利下げに転じる」との声も増えています。
今週のイベントでそうした見方が後退すれば、意外と上がってしまう可能性もある。
151.95円を超えることはないでしょうが、そのあたりを見極める週となりそうですね。
結局、米ドル/円は大きなレンジということになりそうですね。
大相場は終わっていますからね。
ユーロ/スイスフランの上昇にも警戒
12月15日(木)にはスイス、欧州、英国の政策金利も発表されます。いずれも0.5%利上げの予想ですね。
注目しているのはSNB(スイス国立銀行[スイスの中央銀行])。
今年(2022年)はユーロ/スイスフランをずっと売ってきましたが、ターゲットの0.95フランに到達してから反発しています。
為替市場全般でユーロが上昇していることもあり、パリティ(1ユーロ=1.00フラン)を超えても、SNBは介入しないのではないかとの意見も出てきました。
このままユーロ/スイスフランが上昇する可能性に要注意です。
(出所:TradingView)
明確な材料がないまま進んでいるユーロ高ですが、米ドル安の裏返しということなんでしょうね。
ユーロ/米ドルについては、1. 0350ドルのダブルボトムを下抜けて加速しましたが、現在は1.0350ドルよりも上にあります。テクニカル的には上ですね。
ただ、欧州通貨はいずれ下がるとの意見が多く、個人的にも買う気がしない。
ニュージーランドドル/円は88円のレジスタンスに注目。米ドル/円は下がったら買い
イベントこそ多い1週間ですが、年末ですし「方向性を決めるイベント」というよりは、「ボラティリティを高めるイベント」にとどまるかもしれません。FOMCを除いては、ですが。
今週の戦略としては、ニュージーランドドル/円がレジスタンスとなっている88円を超えてくるようなら買いたいですし、米ドル/円が下がったところは買っていいとも思います。
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
(構成/ミドルマン・高城泰)
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