メキシコペソ/円がターゲットの7.5円に到達! スワップ稼ぎでロングをキープ
今週もまず、メキシコペソ/円の話から始めます。
2~3週間前からメキシコペソ/円の買いを推奨し、ターゲットを7.5円とお伝えしてきましたが、とうとう目標値に到達しました。
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⇒米ドル/円は、130円台から132円台での上下動が続く可能性がもっとも高い。難しい相場では、メキシコペソでのスワップ稼ぎも有効。メキシコ政策金利は10.75%へ(2月9日、今井雅人)
(出所:TradingView)
この先、ロングポジションをどうしたらいいのか迷うところです。
メキシコペソ/円の上昇の原因については、これまで背景を説明してきましたので、詳しくは割愛しますが、米国の景気がしっかりして、米長期金利(米10年債利回り)も上昇している影響を、メキシコペソ/円も受けているということです。
そろそろ前回の高値に近づいてきましたので、いい利食い場ではあるのですが、スワップも稼げますので、このままロングをキープしておこうと思っています。
米長期金利の上昇に米ドルは連動。米ドル/円のロングポジションはかなり解消され、タカ派ムードも高まっており、米ドル/円は近いうちに137円台を見られそう
次に、米ドル相場です。
米長期金利のグラフをみていただくと分かりますが、ここのところ上昇トレンドが続いており、4%台に達しました。
(出所:TradingView)
今は、この米長期金利の動きに米ドルは連動していますので、基本的には米ドル高継続ということでいいかと思います。
米ドル/円のIMM(国際通貨先物市場)のポジションを見てみると、米ドル/円のロングポジションはかなり解消されていますので、まだマーケットに買う余力は残っているのではないかと推測しています。
【※米ドル/円のIMMポジションの状況はこちら!】
⇒主要通貨のIMMポジションの状況をチェック!
(詳しくはこちら → IMM通貨先物ポジション/経済指標・政策金利)
(※編集部注:CFTC(全米先物取引委員会)は現在、第三者サービスプロバイダーの問題で、正確なデータ提供能力に影響が出ていることから、IMM通貨先物ポジションの公表を延期している。現時点での最新データは、1月31日(火)のもの。正確なデータが提供されることを条件として、3月中旬までに結果が順次発表され、その後は通常のスケジュールで発表される予定となっている)
昨日(3月1日)、FOMC(米連邦公開市場委員会)のメンバーでもあるカシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が「インフレはまだ異常に高いので、3月のFOMCでは0.25%の利上げだけではなく0.50%の利上げも可能性としてある」と発言していて、タカ派ムードが高まっていることから、米ドルは基本的に買いという認識です。
近いうちに137円台をみることが出来るのではないでしょうか。
(出所:TradingView)
米ドル、ユーロともに金利上昇で綱引きに。ユーロ/米ドルは当面、1.05~1.07ドル程度のレンジか
ただ、米ドル高は全通貨に対して起きているわけではありません。
例えば、ユーロ/米ドルですが、昨日も米長期金利は堅調だったにもかかわらず、ユーロ/米ドルは上昇(ユーロ高・米ドル安方向)に向かいました。
(出所:TradingView)
これは何が起きているのかというと、実は今、米国でも思ったよりインフレが収まっていないことから、長期金利が上昇していますが、EU(欧州連合)でも同じことが起きています。
ECB(欧州中央銀行)はこの後、0.5%の利上げを2、3回行って夏ごろにはいったん利上げを停止するというのが、これまでのマーケットのコンセンサスでしたが、ここにきて、EU圏でもインフレ傾向が抑制されていないので、想定より利上げが続くのではないかという見方が広がってきています。
そのため、EU圏の長期金利が急上昇してきています。
例えば、代表的なドイツ10年債利回りの推移をみると、この1週間は一方的に上昇を続け、0.3%程度上がりました。
(出所:TradingView)
米国も金利は上昇しているのですが、ユーロ圏での金利上昇のほうにより注目が集まり、結果としてユーロに買いが入っている状況です。
米ドル、ユーロともに金利上昇ということになると、綱引きになってしまいます。
結果、ユーロ/米ドルは当面の間もみ合いに入ってしまうかもしれません。1.05~1.07ドル程度のレンジを想定しておきます。
米ドル/円堅調、ユーロ/米ドルもみ合いを合成して、ユーロ/円の買いが有効に。
そうなると、米ドル/円堅調、ユーロ/米ドルもみ合いを合成して、ユーロ/円の買いが有効ということになってくるでしょう。
(出所:TradingView)
ユーロ/円だけではなく、全体的な円安傾向というのが当面の基調になってくるということを基本認識としておきます。
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