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 昨日はノーイベントだったのだが、ジャクソンホールの講演を控えてちょっと神経質になってきている。その現れがもっとも顕著なのは米国債である。とくに10年ものは去年の10月につけた利回りである4.335％を越えてきて、4.352％まで上昇した。新しいゾーンに踏み出したわけである。

 そしてその水準は2007年秋のリーマンショックの前年に記録して以来である。テクニカル的には下抜けしたのだから、もう少し走っても良さそうなものである。次の債券相場の下げの目安は同じく2007年6月につけた5.327％である。まだ1％ポイントも利回り上昇の余地はあることになる。

 しかしマーケットはやや過敏になりすぎているように思える。パウエル議長が従来の見解と違う事を言うわけがないのである。年内利下げなしとあれだけ牽制して市場の行きすぎをたしなめているのに、「来年の初頭には利下げも視野に」などと言うはずがあるだろうか。

 そうしたドル金利の動きに、為替相場も左右された。とくにドル円はアジア時間では下押し圧力が強かったのだが、ニューヨーク序盤では円売りが盛んになった。ドル円が146円台を回復する過程では、ユーロ円も今年の最高値を更新してきて159.40まで上がっている。

 問題はここまで円安が進行してきても、以前ほど介入について騒がしくないことだ。このままでは150円台まで深い押し目もなく上がっていってしまいそうだ。

日本時間 15時00分

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