ザイFX! - 初心者必見のFX総合情報サイト

志摩スーパーバナー
----年--月--日(-)日本時間--時--分--秒
志摩力男の「マーケットの常識を疑え!」

米ドル/円はいずれ150円を突破し、再び円買い介入と
戦う展開へ! ユーロの下落レンドは更に進む。ECBの
利上げは少し予想外だったが、金利はピークを打ったか

2023年09月15日(金)14:35公開 (2023年09月15日(金)14:35更新)
志摩力男

ザイFX限定!口座開設&取引で最大10000円もらえる! トレイダーズ証券みんなのFX

【記事公開のお知らせ】

 志摩さんのメルマガ「グローバルFXトレード!」では、トレード実績を公開していますが、2023年4~6月の米ドル/円メルマガトレード実績は800pips超!そして、1~6月までの実績は1300pipsを超えています。

 記事では、4~6月にターニングポイントとなったトレードも振り返っているので、志摩さんが、なぜFXで勝ち続けることができるのか知りたい人はぜひご覧ください。
【記事はこちら!】
FXプロトレーダー・志摩力男の本領発揮!4~6月の米ドル/円メルマガトレード利益は800pips超え!年間収益1300pips突破! FXで勝ち続ける極意とは?


YouTube動画「週刊!志摩力男」では、志摩さんがより注目しているテーマをピックアップし動画で解説します。動画を視聴したら、続けて最新コラムをご覧ください。


ECBは大方の予想に反し、0.25%の利上げを実施

 2023年9月14日(木)、ECB(欧州中央銀行)は大方の市場予想を覆し、0.25%利上げし、政策金利を4.25%から4.50%に引き上げました。

 なぜ変更なしの予想が多かったかと言えば、欧州経済がこのところ悪化してきていたからです。

悪化するドイツ及びユーロ圏PMI

(※筆者提供)

特にひどいのは、青のライン、独製造業PMIです。30台の数字は考え難いレベルです。

 そのため、いつもはタカ派のドイツ出身ECB理事達が今回は弱気でした。ナーゲル・ドイツ連銀総裁やシュナーベルECB専務理事は、今回(9月)の会合での利上げに関して言及しませんでした。

 それでも、利上げを決めたECB、そしてラガルド総裁は立派だなと思います。おそらく、景気後退の真因が金利とは関係ないことがわかっているのでしょう。

 もっとも大きな原因は、ドイツ経済の象徴とも言えるVW(フォルクスワーゲン)が中国市場で売れなくなってきているからでしょう。

 EV(電気自動車)にシフトしてきたVWですが、EV競争においてテスラや、BYDやNIOといった新興中国企業との戦いに負けている様です。

出所:ブルームバーグ

(出所:Bloomberg

 これはVWだけの話ではありません。日本車も中国市場においてシェアを激減させています。ドイツ・日本という、20世紀の製造業チャンピオンが、21世紀に入り米国・中国に負け始めているのだとすれば大問題です。

ECBの予想外の利上げでも、ユーロの上昇が一瞬で終わった理由

 ECBの利上げは少し予想外だったにも関わらず、ユーロ/米ドルの上昇はほんの一瞬で終わり、その後は売られました。

 その理由は、声明文中のこの文言が理由だったと思われます。

the Governing Council considers that the key ECB interest rates have reached levels that, maintained for a sufficiently long duration, will make a substantial contribution to the timely return of inflation to the target.

「理事会は、主要なECBレートが、十分長い期間維持されることにより、適切なタイミングでインフレ目標に回帰することに、実質的に寄与する水準に達したと考える」

 つまり、政策金利は十分高くなったと認識しているとのことです。利上げはしましたが、ここでおそらくストップするということでしょう。

 欧州の金利が天井を打ったということになれば、ユーロ/米ドルのダウントレンドもさらに進むということでしょう。

ユーロ/米ドル 週足
ユーロ/米ドル 週足

(※TradingView・筆者提供)

米ドル/円は150円を突破し、再度円買い介入との戦いへ

 米ドル/円は、2023年9月9日(土)の読売新聞紙上に掲載された植田日銀総裁のインタビューで、ヘッドラインにマイナス金利解除「物価上昇に確信持てれば選択肢」と掲載されたことで、9月11日(月)のマーケットはギャップを開けてオープンし、2円程下落するという波乱のスタートとなりました。

マイナス金利解除「物価上昇に確信持てれば選択肢」…植田日銀総裁インタビュー

(出所:読売新聞

 日本の通貨当局も、手を変え品を変え、円安を抑えるためにさまざまな手段を使っています。

 ただ、こうして発表されることで、マイナス金利解除のインパクトは次第に軽減されます。2円程下落したのは驚きでしたが、逆に言えば、マイナス金利解除という話題でも2円ほどしか動かなかったということになります。

 市場には、来年(2024年)いずれかのタイミングで、米国は利下げのタイミングに入り、日本は金融引き締めサイクルに入る、よって金利差縮小から円高になる……と考える人が増えてきました。

 しかし、米国の金利が下がったとしても、最大1.5%ぐらいで、3.5~4.0%程度の水準は保たれるでしょう。日本の金利は上がったとしても、しれているでしょう。1%を超えることは、おそらくないと見ています。

 絶対的な日米金利差が残るので、現状の円安水準でも、リスクはさらなる円安ではないでしょうか。米ドル/円はキャリートレードから利益を得ることができます。

 いずれ150円を突破し、再度円買い介入と戦うことになりそうです。

米ドル/円 週足
米ドル/円 週足

(※TradingView・筆者提供)


【ザイFX!編集部からのお知らせ】

 2024年2月28日(水)20時~志摩力男のYouTube「グローバルFXトレード!チャンネル」「ライブ配信!志摩力男」を開催しました。

 見逃した!という人は、志摩力男のYoutubeチャンネル「志摩力男のグローバルFXトレード!チャンネル」でアーカイブを配信しているので、ぜひ追っかけ視聴してください。視聴者の質問に志摩さんが忖度なく丁寧にすべて回答しています。トレードの参考になること間違いなしです!

 志摩力男のYoutubeチャンネル「グローバルFXトレード!チャンネル」では、有料メルマガ「志摩力男のグローバルFXトレード!(月額:4,950円[税込み])」の会員限定動画やウェブセミナーなども開催していきますので、チャンネル登録よろしくお願いします。

※YouTube「志摩力男のグローバルFXトレード!チャンネル」のチャンネル登録よろしくお願いします!

外資系金融機関でトップトレーダーとして活躍した伝説の男が、ザイ投資戦略メルマガについに登場!「志摩力男のグローバルFXトレード!(月額:4,950円[税込み])」
人気のザイFX!限定タイアップキャンペーンをPickUp!
FX初心者のための基礎知識入門
CFD口座おすすめ比較 バイナリーオプション比較 田向宏行
CFD口座おすすめ比較 バイナリーオプション比較 田向宏行
『羊飼いのFXブログ』はこちら
↑ページの先頭へ戻る