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西原宏一・大橋ひろこの「FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議」

英ポンドとスイスフランを対米ドルで戻り売り! 英国とス
イスの利上げ見送りはサプライズで、ガラッと雰囲気が変
わった一方、FOMCではタカ派的なメッセージが目立った

2023年09月25日(月)15:21公開 (2023年09月25日(月)15:21更新)
西原宏一&大橋ひろこ

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日銀会合通過も、さほど買われない米ドル/円

米国やスイス、英国、そして日本などの金融政策発表が続いた中銀ウィークが終わりました。


これまでは、日銀会合(日銀金融政策決定会合)を通過すると、安心感から米ドル/円、日本株が買われる流れがありました。


ところが、今回はここまでさほど上がっていません。

介入警戒感があるからでしょうか?

そうですね。下がったところは買われますが、年初来高値の水準だと、上値を積極的に買う人はいません

米ドル/円 4時間足
米ドル/円 4時間足チャート

(出所:TradingView

「急騰」せずとも「水準」で介入する可能性あり

イエレン米財務長官からは、為替市場の急激な変動を抑えるスムージング・オペレーションであれば、容認するといった趣旨の発言がありました。

本邦当局の発言も、すでに警戒直前のレベルに達しており、額面どおりに受け取れば「今この瞬間に介入が入ってもおかしくない」と感じさせます。

スムージング・オペであれば、ボラティリティをともなった急騰でないと介入できませんが、もはや水準で入ることもありえますか?

このままジリジリ上がっていくと、介入するきっかけがないですから、あるかもしれません。


「年間で●%の急騰」など、なんらかの理屈はつけるのでしょうが、150円、155円といった水準に達したら、ボラティリティをともなわなくとも要警戒でしょう。

UAWストライキ、余波は金融市場へ及ぶか

FOMC(米連邦公開市場委員会)では、タカ派なトーンが目立ちました。


四半期経済予測では、年内はあと1回の利上げが示唆されています。


ところが、FEDウォッチを見ると、織り込みが進んでいないのが不思議です。

織り込みを細かく見ると、11月は据え置き、12月は0.5回ですから、年内の利上げ織り込みは50%程度ですね。


今後のデータ次第、ということなのでしょう。

UAW(全米自動車労組)のストライキの影響も、これから出てきそうです。


来年(2024年)の大統領選挙も絡んできますし、行方が気になりますね。

ストライキが始まったのが、先週金曜日(9月22日)


一気に全工場で始まったわけではなく、順次広がっていくようです。


交渉が長引くようだと、金融市場にも余波が及んできそうですね。

「裏切りの英ポンド」、円安を主導したスイスフランの転換

先週(9月18日~)サプライズとなったのは英国、そしてスイスの利上げ見送りです。


英国では、7月時点で5.6%程度のターミナルレート(利上げの最終地点)が予想されていましたが、今回は5.25%据え置き。


ガラッと雰囲気が変わりました。

「裏切りの英ポンド」が炸裂しましたね。そしてスイスです。


今年(2023年)の円安はクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)、特にスイスフラン/円が主導しながら進んできました。


ところが、今回の利上げ見送りで、スイスフランは全面安となっています。

スイスフラン/円 4時間足
スイスフラン/円 4時間足チャート

(出所:TradingView

スイスフラン/円や英ポンド/円などクロス円が下がって、米ドル/円も下がるといった展開もありえますか?

米ドル/スイスフランが買われており、米ドル/円も底堅いですから、そう素直にはいかないかもしれません。

BOE(イングランド銀行[英国の中央銀行])は方向転換したばかりですし、FOMCはタカ派的なメッセージだったので、英ポンド/米ドルのショートがいいのかもしれませんね。

英ポンド/米ドル 日足
英ポンド/米ドル 日足チャート

(出所:TradingView

米ドル/円は難しい展開に

米ドル/スイスフランの買いでもいいでしょうね。


難しいのは米ドル/円。介入で下がったところは買っていいのでしょうが、介入を期待した売りはタイミングが難しい。


米ドル/円のスワップ1年分を、値幅に換算すると8円にもなります。

148円で買って、1年後に140円に下がってもスワップでトントンにできる、ということですね。

これだけ大きいと、売りを1週間握るのも厳しいし、買うのも怖い。難しい局面ですね。

岸田政権が「減税」を打ち出すサプライズも!?

今週(9月25日~)は、9月29日(金)にインフレ指標の米PCEデフレータが発表されますし、日本では岸田政権が経済対策、補正予算案の編成を始めます。


その先には、解散総選挙の影も見え隠れしており、減税を打ち出すのではないか、とのウワサがチラホラ聞こえてきます。


増税イメージの強い岸田さんが減税を言い出せば、サプライズですから、日本株市場はポジティブに反応しそうです。

今週は月末、そして半期末ですが、気になるのはユーロ/米ドル。


下落を見込む市場参加者が多いのですが、ユーロ/スイスフランやユーロ/英ポンドなどのユーロクロス(ユーロと米ドル以外の通貨との通貨ペア)が買われていて、月末はユーロが買われやすい傾向もある。ユーロ/米ドルは売りにくいですね。

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/米ドル 日足チャート

(出所:TradingView

米ドル/円は様子見。米ドル/スイスフランの押し目買い、あるいは英ポンド/米ドルの戻り売りで

今週の戦略はどう考えますか?

米ドル/円は様子見で、米ドル/スイスフランの押し目買い、あるいは英ポンド/米ドルの戻り売りでいいのではないでしょうか。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

米ドル/スイスフラン 日足
米ドル/スイスフラン 日足

(出所:TradingView

英ポンド/米ドル 日足
英ポンド/米ドル 日足チャート

(出所:TradingView

(構成/ミドルマン・高城泰)

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