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 植田総裁の会見では従来の見解が繰り返されただけであった。ビューが変わらないのは当たり前の事なのだが、国会で発言した「チャレンジングな」という言葉は何を指しているのかと問われたら、それはいわゆる意味でのチャレンジングではないと言い放った。

 金融政策をチャレンジングな態勢に持っていくことではなく、自分自身の心構えなだけだというのだ。これにはマーケットもかなりがっかりした。いや、日銀総裁にチャレンジングなことをやるのではないかと期待したマーケットの方が間違っていたと言えよう。

 そうした失望感を背景に為替相場では円売りが進んだ。ドル円は2円ほど吹っ飛び、まだ足りないといった感じだ。円安を好感して日経先物はその日だけで1000円近くも上がった。

 私も失望組の一人だったので、そこは素直にドル円のロング攻めに参加することができた。お昼に政策の変更なしの段階でドル円が142円台から143円台に跳ねていたが、それでも143円台はまだ高いとは思えなかった。何も政策変更がなくて、しかもこれからも経済データを見てからだとか考えているならば、以前の150円台をやっていた状況と環境はそれほども変わらない。

 しかるドル円の143円台は安く見えてしまうのである。アメリカが金利先安感で前のめりになっているのと同様に、日本人も利上げでちょっと前のめりになってしまったようだ。その巻き戻しが期待できる。

 そういうわけで、今しばらくはドル円は下値攻めをしにくくなるだろう。また時間をかけて150円台の方に向かっていくのではないか。もちろん米金利の様子にもよる。

日本時間 15時00分

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米ドル/円 スプレッド	ユーロ/米ドル スプレッド	最低取引単位	通貨ペア数
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